職場でもっと幸せになりたいですか? それなら、ここにご紹介するテクニックを試してみてください。大ニュースです。「Gallup」によれば、2013年の全世界における従業員のうち不幸を感じている人数は幸福感のある人数の2倍にもおよびました。142カ国で行われた約1億8千万人の従業員に対する調査に基づくと、全世界の従業員のうちのたった13%しか仕事に従事しているときに幸福でないことになります。
もちろん、そんなことは統計がなくてもわかりきったことだったかもしれません。仕事では惨めな思いをするのが人生だって。私は毎日幸福感を高めようとしてきました。2014年も残すところあとわずか、そろそろ新しいページをめくって仕事で幸せになるときです。でも、どうしたらこんな一見無理そうなことができるのでしょう。
職場で幸せになれると実証された作戦を15個ご紹介します。お試しください。
1. 仕事の意味を感じる
1983年にSteve Jobs氏が将来Apple社のCEOになるJohn Sculley氏にPepsicoCOを辞めるように説得したときの質問がこれです。「残りの人生を砂糖水を売って過ごしたいか、それとも世界を変えるチャンスが欲しいか」
なぜこの質問にそれほどの効果があったのでしょうか。好奇心と想像力を刺激したことに加えて、Scully氏に意味のある仕事をするチャンスを与えたからです。このことは、ウォートン・ビジネススクール教授のAdam Grant氏の研究により裏付けられています。Grant氏によれば、「自分の仕事がどのように他人に対して意味のあるポジティブなインパクトを与えるかわかっている社員は、そうでない社員より幸福感が高いだけでなく、はるかに生産的でもあるのです」。さらに、ハーバード大学教授のTeresa Amabile氏の研究により、ガンを直すとか同僚を助けるなど、目標の大きさとは無関係に、自分の仕事の意味を見いだすと職場での幸福感を高めるのに役立つことがわかりました。
2. 「会社の巣」を作る
Balance Teamの創立パートナーであるJennifer Star氏は、仕事でこれほど長時間過ごすのだから、そこでの幸福感を高めたいなら、「自分だけの空間を作り、社則が許す範囲好きなように飾り付け、オフィスではできるだけ快適でリラックスした状態になるべきです」と「Monster」に書いています。
3. 職場の親友を見つける
私のfree hosting立ち上げから調査して、Hosttは「職場で親友を持つと、ほどほどの仕事ぶりの人が熱心に仕事をするようになる」ことを発見しました。私は人を雇うときは、紹介に本気で注意を払うようにしています。社員が友情を大切にしているときは収益に貢献度が高くなるからです。
Christine Riordan氏は、「職場に友達がいる社員の方が仕事をおもしろいと思い、やりがいと満足感を感じています」と『Harvard Business Review』誌で述べています。さらに、職場に友達がいると、お互いを助け合う体制や厚意や忠誠心が生まれるのです。
4. ほほ笑む
ほほ笑みのような簡単なことで職場での幸福感を向上させることができます。ほほ笑むと、神経ペプチドが分泌されるおかげで、脳に「もっと幸せを感じて」というメッセージが伝わるからです。ほほ笑むことは伝染もしますから、職場の同僚たちも笑顔にします。
5. 個人的な問題は家においてくる
『Time Management From the Inside Out』 の著者であるJulie Morgenstern氏は、「私生活が落ち着かないと、それにずいぶん感情的に乗っ取られます。感情によりエネルギーを消費され、ストレスで消耗します」とCBSニュースで言っています。過剰なストレスがあると、仕事が決して終わらないような気がして、壁の時計を見てしまうので、気が散って生産的ではいられなくなります。私生活を仕事に持ち込むのは容易ですが、仕事の日は職場に向かう前に個人的なことはしっかり片づけるようにしてください。
6. 将来に目を向ける
Geoffrey James氏のような専門家によると、「職場で今現在している仕事の多くが長期的プランと目標にも適応するとわかっていると、より良い決断ができたり、結果に対する満足度が高くなります。そのようなプランと計画を最前線に常に置いておくことでしかそれはできません。」
7. 「ありがとう」と言う
ハーバード・ビジネススクールのFrancesca Gino教授とウォートンスクールのAdam Grant教授が行った実験に基づくと、「感謝を表してもらうと、自分の価値が高くなった気がして、それがきっかけとなり自分が助けている人に対しても、自分の周囲にいる人たちに対しても親切に振る舞うようになる」そうです。
実際にその実験により、「Eric」という名の学友が、自分のカバーレターを見てくれてありがとうと言ったからという理由で66%の学生が助けの手を差し伸べたことがわかりました。
同僚や受付やメンテの人に「ありがとう」と言うだけでなく、積極的にフィードバックを求めて、ずっと深い感謝の気持ちを受け取りましょう。以前フィードバックをお願いした人が迷惑そうにしていたり、絶えずあなたやあなたのチームを批判している人には、二度とお願いしてはいけないのは言うまでもないことですが。
8. 一息入れる
仕事の最中に燃え尽きてしまうのは驚くほどありがちです。だからこそ、次の仕事に移る前に、ちょっと時間を取って一息入れることが必要です。『Real Happiness at Work』の著者であるSharon Salzberg氏は「次々と降りかかってくる仕事を前にして一息入れる場所がないと、創造性、有能さ、快活さを保つことはできません。」と『Business Insider』誌に書いています。さらに、休憩しないと次のようになるそうです。「他人とうまくやっていけなくなり、怒りで爆発する可能性なしには批判を受け入れられなくなります。日々のストレスレベルの管理は絶対に必要です」
私の友人でありマーケティングの専門家でもあるLiv Longley氏は、社員は仕事のストレスから解放されてエネルギーを充電させる時間が必要だとしています。現に、休暇を取るとストレスから解放されるだけでなく、エネルギーの充電にもなります。健康を全般的に促進させて、仕事での生産性を高めることもできるのです。
9. 健康的な食事をして水分をしっかり取る
ホリスティックヘルスと栄養学の公認カウンセラーであり、Balance Teamのコンサルティング・エクスパートであるShirly Weiss氏によれば、「仕事の日は正しい食事と適切な水分補給を続けると、目に見えてエネルギーレベルと仕事の姿勢に違いが出ます」とのことです。
ランチのときに自動販売機のボタンを押す代わりに、ヨーグルト、アスパラガス、蜂蜜、チェリートマトを含む食事を取りましょう。血糖値を正常な範囲に保つ食事を取ると、頭痛や疲労がなくなり、集中力が高まります。
10. 整理整頓する
Chrystal Doucette氏がChron.comで推奨しているのは、職場を整理整頓しておくと、仕事の準備がより良くできて仕事がはかどるということです。「きちんとしたデスクは、仕事環境が立て込んでいてストレス度が高いという印象を減らすので幸福感が高くなります」。早く言えば、もともと仕事のストレスは十分なほどあるので、デスクの散らかりや無くなったものを探すせいで追加のストレスが発生するのを避けるということです。
11. 同時に複数の仕事をしない
神話に反して、マルチタスクは効率的ではありません。スタンフォード大学の心理学の教授であるClifford Nass氏は、マルチタスキングは「節約する時間より無駄にしている時間の方が多い」と主張します。さらに、集中力と創造性も低くなるとしています。
マルチタスキングで何とかうまくこなそうとしている膨大な仕事量で忙殺されるより、1つの仕事に集中しましょう。多くの人が簡単なチェックリストを使ってこれをうまくやり遂げています。
12. 他人をありのままに受け入れる
他人の性質を変えることはできません。他人の性格や行動から影響を受けるより、一歩引いてみましょう。相手に答える前に10数えるとか、人を指さすのを避けるとか、プロらしい態度を保つなどのテクニックを試してみるのです。これについてはすばらしい本もたくさん出版されています。
13. 動き回る
外で散歩したり、休み時間に走って階段を上り下りしたり、ストレッチをしたり、10分間エクササイズをしたりする時間を見つけるかどうかですが、仕事の日は1日を通して動き回ると、有益なことがたくさんあります。たとえ既にエクササイズをして健康的な食事を実践しているにしてもです。
米Lifehackerが指摘するように、1日中座ってコンピューターで仕事をすると、体重増加、心臓病、眼精疲労、手根管症候群などの健康に関わる懸念につながります。早く言えば、気分が良いと、より良い場所にいるような気分になるということです。
14. 自分にご褒美を与える
プロジェクトを完成させたり、有意義な1日を過ごせたりしたら、恋人や配偶者と夕食に出かける、新しいガジェットを買う、キャンディーをおいしく食べる、自分の背中をポンとたたく(政治家がやる称賛です)など自分にご褒美を与えるようにしましょう。
それがさらなる1歩になったり、自分が幸福だと自分に思わせることにつながるかもしれません。幸福感を抱けるように心の準備をしている医師は、そうでない医師の2倍の速さで診断できることがResearchにより発見されています。
15. 1日を振り返る
なぜそんなに一生懸命働いているのですか。1日を振り返り、何かポジティブなことを思い出して、その質問に答えましょう。このような瞬間をノートブック、スマホ、タブレットなどに記録すると、なぜ仕事が自分にとって意味のあることなのかを思い出させてくれます。励ましが必要なときに、ポジティブな思い出の記録を見ることができるのです。
JOHN RAMPTON(原文/訳:春野ユリ)
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