親であれば誰もが気になる、デジタル製品と子育ての関係。先日、あのスティーブ・ジョブズでさえ、自分の子にはiPadを与えていなかったという記事が米ニューヨークタイムズ紙に掲載され、話題になりました。
親ならいつかは必ず考えることになるこの問題。教育方針として単に禁止していればいいのでしょうか? 2児の子育をしながら在宅で翻訳者として働く私は、そうは考えていません。むしろ、子育てとタブレットには意外な相性の良さがあると考えています。
タブレットが子どもに与える影響について議論が盛んになっていますが、私は(親の監督のもとで)早期からデジタル製品に触れさせることには賛成です。なぜなら、これだけスマートフォンやタブレットがあたりまえの存在となった今、問題は「与えるかどうか」から、「いつ与えるか」にシフトしていると思うからです。結局遅かれ早かれいつかは手にするのであれば、危険を知ったうえで気をつけて使うことで、そのメリットを早いうちから享受できるのではないでしょうか。
そんな我が家ですが、息子たちには別の理由でタブレットを与えることができずにいました。その理由とは、兄弟げんか。我が家には7歳と3歳の兄弟がいます。私が仕事用に所有しているiPad miniをどちらかに与えると、「僕もやりたい!」「さわるな!」と兄弟げんかが発生してしまうのです。発生確率は、ほぼ100%。激しいケンカが何度か勃発したため、息子たちのタブレット使用は禁止にするしかありませんでした。
レンタルという選択
そのとき知ったのが、「So-net スマートライフパック」というレンタルサービス。ソネットから提供されている回線とタブレットがおトクに利用出来るサービスで、自宅のインターネット回線を契約すれば、iPad Airを月々880円〜で2年間借りられるというのです。880円×23ヶ月=20,240円(初月度無料)。それに初期費用の1800円を足しても、2年後の支払総額は22,040円。AppleストアでiPad Airを購入すると48,800円ですから、かなり割安です。
参考までに、インターネット回線の契約料金とタブレットレンタル料を合わせた月々の支払額は以下の表の通りです。

それから、子どもといえばジュースをこぼす天才。もともとデジタル製品とは相性が悪いのです。でも、スマートライフパックならその点も安心です。故障はもちろん、水濡れ・破損の場合でも保証の対象になるのだそう。操作がわからないときなど、いざという際のテクニカルサポートも無料ですし、新品を買うよりもずっとお得だと感じます。

レンタルのメリットはそれだけではありません。子どもは何でも飽きやすいので、せっかく購入しても、数日で使わなくなってしまったオモチャは数知れず。何万円もの初期投資を考えると、タブレットではそのような事態を避けたいところ。レンタルであれば気に入らなければ返却すればいいので、親として経済的にも精神的にも安心できます(ただ、2年以内に解約する場合は、別途解約金がかかります)。
子どもとタブレット:我が家の場合

子どもの教育における「早期からのデジタル製品導入に賛成」と言いつつも、何かと心配になってしまうのが親心というものです。我が子がバーチャルの世界にはまり込み、リアルワールドとのつながりがなくなってしまうのでは? その結果、コミュニケーションが取れない大人になってしまうのでは? 周りの子育て仲間を見回しても、そんな不安を持つ親が多いと感じます。
でも、実際に使わせてみたところ、不安はあっという間に払しょくされました。コミュニケーションがなくなるどころか、やり方次第ではむしろ、家族間のコミュニケーションが活発になったのです。
そこで、我が家の「タブレット×子育て」活用事例を紹介します。子育て中のパパ・ママの、考えるきっかけになりましたら幸いです。
1. 敬老の日、祖父母にオリジナル絵本をプレゼント
上でも書いたように、バーチャルの世界にはまり込んでしまうことは避けたいので、リアルワールドともつながれるアプリを探してみました。
そこで見つけたのが、「ピッケのつくるえほん for iPad」(600円)。オリジナル絵本を作れるアプリです。タブレット内で絵本が作れるだけでなく、自宅のプリンターで印刷すれば、リアルな紙の絵本が完成するところが気に入っています。操作が簡単なので、我が家の7歳児でも、すらすらと使えるようになりました。

上の写真は、完成品のひとつ。先日の敬老の日に合わせて、7歳の長男が祖父母への感謝の気持ちを表現しました。私は隣にいて使い方のアドバイスをしただけで、ストーリーやデザインにはいっさい口を出さなかったのですが、7年間の成長をずっと見てきた私でも驚くほどの仕上がりでした。その優しい内容に、言葉だけでは伝わらない何かを伝えられました。おじいちゃんおばあちゃんが喜んだのは、言うまでもありません。
2. 通信機能で家族間コミュニケーション
仕事用で持っているiPad miniと合わせてせっかく2台持っているのですから、通信機能を利用したアプリも探してみました。そのひとつが、ホワイトボード共有アプリ「commBoard」(無料)。その名の通り、ホワイトボードのような画面に、複数台から同時に描き込めるというものです。
シンプルなだけに、使い方の可能性は無限大! 白紙のキャンバスに自由に描かせることで、子どもの創造力が育まれると思います。

例えば、我が家の3歳児は、文字はもちろん、絵もあまり上手に描けません。でも、ホワイトボード共有アプリなら、兄が描いた絵がリアルタイムに表示されるので、そこに何かを描き加えて遊ぶのが楽しいようです。あるときは、兄が描いたドラえもんに鼻毛を書き足して、2人で大爆笑していました。
私がこのアプリで気に入ったのは、「リプレイ再生」機能。描いたプロセスをステップごとに記憶してくれるので、あとでそれを追っかけ再生できるのです。子どもが描いたプロセス(子どもの思考)を再現できるのは、デジタル製品ならではのメリットと言えます。
「スマートライフパック」には、固定回線とのセットだけでなく、モバイルルーターとのセットもあるので、外出先で使うことが多い人ならうれしい選択肢になるでしょう。
3. 音楽アプリで家族セッション!
3歳の次男は、音楽系アプリが大好きです。「おやこでリズムえほん」(無料)というアプリを使えば、親子で一緒に楽しめるから、新しいコミュニケーションが生まれます。

これを次男と私で叩いていると、長男もリアルな楽器を持ち出して家族セッションに発展することがあります。上の写真は、次男のリズム遊びに、長男が自作の1弦ギターで参加している様子。2人でニコニコ見つめ合いながらセッションしている姿を見ると、こちらまで嬉しい気持ちになってきます。
新しい曲もどんどん追加されているので、最新の曲でも1曲100~300円でダウンロードして楽しめるのが嬉しいところです。
子どもとタブレット、活かすかどうかは親次第

これが、我が家なりのタブレット活用法の一例です。子どもとデジタル製品については賛否両論あると思いますが、これからの時代、避けて通れないのは間違いありません。そうであれば、小さいうちからそのメリットを享受して、成長に役立てるのは悪くない考えだと私は思います。
気を付けなければならないのは、子育てをタブレット任せにしないこと。親としては、ひとりで遊んでくれると楽ちんなので、どうしてもそっちに流れてしまいます。でも、ただでさえ短い親子のコミュニケーション時間を、デジタル製品に奪われたくはありません。そこで我が家では、「ひとりで遊ぶようなアプリは入れない」ことに決めました。息子たちの成長のステージに合わせて、夫婦でじっくり話し合いながら、そのあたりは臨機応変に変えていきたいと思います。
コミュニケーションツールとしてのタブレット
タブレット2台の生活が始まってから、家族で笑っている時間が増えました。コミュニケーションツールとしてのタブレット。意外な使い方ですが、子育て世帯にはオススメです。今回ご紹介した「So-net スマートライフパック」なら、それを格安に実現できるのが嬉しいですね。
初めての人はもちろん、2台目にもオススメなタブレットのレンタルサービス。この機会に、検討してみてはいかがでしょうか。使い方さえ間違えなければ、家族の笑顔が増えること請け合いです。
スマートライフパック|So-net
(文/堀込泰三、写真/木原基行)