Inc.com:ビジネス(そして、顧客からの無理な要求)から絶対に逃げないことはすばらしいですが、一方で会社のためには何が最良なのかも、ご存じのはずです。すなわち、時には要求を拒絶するということです。特に、彼らの要求が会社が費やすことのできる範囲の労力や時間を超えるような状況になった時には、それが必要です。
だから私たちは、Young Entrepreneur Council(YEC)の何人かの創業者たちから、相手との関係を完全に壊すことなく、確実に、しかも礼儀正しく「ノー」と伝える方法を教えてもらいました。以下が、彼らが教えてくれた最良のやり方です。
1. 要求を誠実に聞く
「わかります」などの言葉を使いながら、相手の言うことを「聞いていること」をわかってもらいましょう。もし彼らの要求が、応えることがまず無理なものになったとしたら、「状況はお察し致します。しかし残念ながら、それは私どもが対応できる範囲外のことです」と伝えましょう(他の言葉でも通用すればOKです)。単に拒絶してしまうと、相手との関係は完全に壊れてしまいます。
── Rob Fulton氏、Exponential Black氏からのアドバイス2. 自分が「できること」に注力する
問題を復唱し、再確認することで、顧客がどれだけ怒っているかを理解しましょう。複数の解決策を提示することで、彼らはみなさんが味方になってくれていることを理解するでしょう。そして、できないことではなく、対応できることだけに集中しましょう。
── Money Crashers Personal Finance、Andrew Schrage氏からのアドバイス3. 温和にふるまい、次のステップを提供する
顧客に対して正直、公正であることは重要です、しかも穏やかでいなければいけません。顧客はビジネスで最も重要なもので、会社の製品やサービスを再び利用してもらうためには、裏のない率直な言動を取らなければなりません。もし「ノー」というときには、彼らにみなさんの会社の方針を伝え、状況を改善しようとしていることを理解してもらうために、必ず解決策や次のステップを提示しましょう。
── Raise Marketplace Inc.、George Bousis氏からのアドバイス4. 時間は無駄にしないが、関係も壊さない
「ことを荒立てる」タイプの顧客は、会社の利益を損ないます。初めての顧客を得るのには、かなりの労力がかかります。彼らは吸血鬼のように、カスタマーサービスの、ときにはさらに悪いことに、役員の時間までも吸い取っていきます。「ノー」という前に、会社の評判のことを考えましょう。「ノーの言い方」と「出て行ってもらう方法」はとても重要です。したがって、よりよい解決策を提示し、これまでの取引/購入に対して感謝を伝えましょう。たいてい、あなたを罵るようなことはせず、感謝してくれるはずです。
── StandOut Authority、Joshua Lee氏からのアドバイス5. 感謝の気持ちを持ちながら拒絶する
顧客との関係は、絶対に壊したくないはずです。でも、満足してもらうために自分をおとしめることもしたくないでしょう。丁寧に、謝意を込めて「ノー」ということで、自分自身の価値を維持したまま、関係を保つことができるでしょう。
── The Beauty Bean、Alexis Wolfer氏からのアドバイス6. 代替案の提示
会社のオーナーとして、顧客に「ノー」ということは困難かもしれません。しかし、対価として得られる以上のコストをかけないために、場合によっては「ノー」ということも重要です。顧客の要求を断るうまいやり方は、彼らが求める製品/サービスそのものを提供できるであろう別の会社を勧めることです。このやりかたは、自社でできること以上のことを提供しているので、一般的にも印象が良いでしょう。
── Amerisleep、Firas Kittaneh氏からのアドバイス7. エキスパートとして振る舞う
しばしば顧客に対して、私がマーケティングのエキスパートであり、顧客は自身の分野でエキスパートであることを、ていねいに再認識してもらう必要がある場面に出くわします。私は自分が何をしているのかを理解しており、だから顧客は私を雇っているわけです。もし、彼らのマーケティングに対して良くないものがあったとき(つまり、顧客を獲得できないであろうとき)、何も言わずにいることは、彼らに害をなすことになります。ですから、「いや、それは御社にとって最良のやり方ではありません」ということは、たいていとても役立ちます。
── Red Branch Media、Maren Hogan氏からのアドバイス8. 裏表なく、正直でいること
顧客の要求にノーというのに最良の方法は、「ノー」とは言わないことです。顧客の問題に対して代替の解決策を提示するだけでなく、それを超えた提案をすることで、みなさんが顧客との関係性を大事にしていることを理解してもらいましょう。もし、それでも「ノー」という必要があるときは、裏表なく、正直にそれを伝え、顧客に間違った期待を抱かせないようにしましょう。
── Priori Legal、Basha Rubin氏からのアドバイス9. 自分の立場を理解してもらう
共感は大事なキーになります。顧客が、みなさんと会社がどんな状況にあるかを理解すれば、要求を満たせない理由を理解でき、敬意も失わずにいてくれるでしょう。敬意を失わずにいてくれれば、次に助けが必要な時でも、その際の要求は対応可能なものにしてくれるかもしれません。
── 8fit、Pablo Villalba氏からのアドバイス9 (Polite) Ways to Reject a Customer | Inc.com
Young Entrepreneur Council(訳:Conyac)
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