人事担当者が就職希望者の中から理想的な人材を選ぶ際、試験を受けさせれば技術的なスキルは簡単に評価することができます。評価が難しくなるのは会社との相性や個性ですが(公式のEQテストを用いてこれらの指針を評価する組織もあります)、それはあらゆる社会的交流の場面で役立つ好感度や相性に関する直感と同じものなのです。
求人応募者と仕事との適合性を評価する上で最も油断のならないものは何でしょうか。それは情熱です。これにはハッキリとした理由があります。人は嘘をつくものだからです。
皆さんが従業員だったときにも同じことをしたでしょう。努力して面接までこぎ着けた応募者が、この仕事に本当に就きたいかと聞かれて、「まあ」などという曖昧な回答をするはずがありません。面接の部屋に入る誰もが皆さんの会社、業界の熱烈なファンだと主張し、募集している仕事に対して大いにやる気を見せているはずです。しかし、実際は全ての人が同じように熱狂的であるわけではないのです。
どうすれば仕事がかっこいいか(または給料がいいか)とだけ思っている応募者ではなく、仕事に対して本当に情熱的な応募者を見つけて採用することができるのでしょうか。Kinetixの人事部長で、The HR Capitalistにブログ投稿しているKris Dunn氏は最近、求人関連のブログFistful of Talentで、応募者が特に理由も無く、ただあなたの求人広告に引っかかっただけなのか、それとも情熱を持って積極的に応募してきたのかを知るための方法を紹介しています。彼は次に紹介する4つの質問を提案しています。
1. その分野における最新情報をどうやって入手していますか?
自分の仕事に対して本当に情熱的であれば、会社以外の場所で知識を増やし、スキルを磨いているので、これは本当に情熱的であれば簡単に答えられる質問です。微笑みながら即座にリラックスして答えてくれるでしょう。応募者が専門的なことや自己開発について最近したことを何も答えられないということであれば赤信号ですが、注意すべきはこれに限りません。
「勤務中の専門的訓練や公的な活動ばかりに頼っている場合、そこに情熱は無いかもしれません」とDunn氏は書いています。「情熱的な人は、自分の分野について、訓練は受けたがらない傾向にあります、物足りないと思うからです」
2. その分野で解決したいと思う大きな問題とその理由を教えてください
「応募者に、解決策を見つけるためにまず何をしたか聞いてください」とDunn氏は書いています。「応募者の回答をしっかりと精査してください。創造性が伺えますか。もしそうなら情熱が伴っているかも知れません。一般論を誇張したり、他人の仕事を強調したりすることが多ければ、それは偽者の情熱でしょう」。
3. 専門分野で繋がりを持てる人をどうやって見つけますか?
応募者に対しては、会社以外の場所で同業者との付き合いがどれくらいあるのか、またその人たちとどんな話をするのかについても尋ねることが大切だとDunn氏は説明します。なぜかというと、本当に情熱的な人はその分野に同じように没頭している人たちと一緒にいることを好むからです。傾向として、毎日定時に仕事を全て忘れて退社しようとする人は、業務時間外にわざわざこのような人脈作りをしません。
4. 会社Xで、あなたが仕事に一番満足したのはどんな時でしたか?
このような、「動機的適合度」の質問にどのような意味があるのでしょうか。応募者の回答を分析すれば、応募者が探しているのが社風の適合度や特定の仕事のスタイルなのか、または本当に情熱を傾けられる特定の仕事なのかが分かるようになります。「応募者の回答が、専門分野で興味深い仕事ができることの喜びについてではなく、終始自慢話に一貫している場合、その応募者は自分の分野に情熱的であるとは言い難いです」とDunn氏は注意を促します。
4 Questions to Gauge a Job Candidate's Passion|Inc.
Jessica Stillman(訳:Conyac)
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