教師がテストを作成する際は、複数の選択肢から正解を選ぶ問題であれ、〇×式の問題であれ、答えができるだけランダムに並ぶよう気をつけているはずです。とはいえ、BBCが指摘するように、不規則な並びの中にもあるパターンが潜んでいます。そのパターンを把握しておけば、テストで合格できるかもしれません。

○×問題の場合

ライターのWilliam Poundstone氏がさまざまなテストや試験を分析したところ、不規則さの中に潜むそういったパターンを当てはめれば、正しい答えを導き出せる可能性が高まることがわかりました。例えば、〇×式のテスト問題は、答えがランダムに並んでいると思うかもしれません。しかし、正しい答えをいくつか知っていれば、根拠に基づいた推測を弾き出せる可能性がアップします。同氏が勧めるのは次のようなやり方です。

  • すべての問題に目を通し、わかる問題は答えを書いておきましょう。わからない問題の答えを推測するのはそのあとです。
  • 答えられない問題があったら、その前後にある正しい答えのわかっている問題を見てください。両方の答えが同じなら(例えば、両方とも×)、逆の答え(この場合は〇)を選びます。
  • 両方答えが異なるなら(例えば、一方が〇で他方が×)、〇と答えましょう。一般的には、正解が〇である確率のほうが高いからです。

三択以上の選択肢の問題

選択肢が3つ以上ある問題の場合は少し難しくなりますが、Poundstone氏はこう分析しています。

ずばり言えば、4択の場合は2番目(選択肢B)を、5択の場合は5番目(選択肢E)を選んでください。

統計に基づくやり方だけではありません。Poundstone氏は、当てずっぽうで答える時に役立つ共通点を他にもいくつか見出しています。「上記のどれでもない」または「上記のすべてに当てはまる」という選択肢がある場合は、それが正解である確率が高いそうです。同様に、いちばん長い選択肢も正解である確率が高いといいます。

最後に同氏は、「校正の手落ち」に目を光らせるよう勧めています。文末が空欄になっており、そこに入る言葉や文章を問う問題があるとします。数えられる名詞が入る場合は冠詞が必要となりますが、空欄の直前に「a」ではなく「an」があれば、それがヒントになります(もし選択肢が「apple」「dog」で、冠詞が「a」なら正解は「dog」に、冠詞が「an」なら正解は「apple」です)。問題作成者が我知らず正解を明かしてしまっていると言っていいでしょう。もちろん、このようなパターンを利用して正解しても勉強にはなりませんが、いざという時には役立つかもしれません。

The secret to acing exams | BBC Future

Thorin Klosowski(原文/訳:遠藤康子、吉武稔夫/ガリレオ)

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