Android:あなたのスマートフォンは、ボイスレコーダーの機能を兼ね備えることができます。スマートフォンを話者に向けておけば、会議、講習会、インタビューの録音ができるのです。
Google Playには、数え切れないほどの優れたボイスレコーダアプリがありますが、『Cogi』は他のアプリに比べて、会話録音で必要とされる基本的なニーズをよく理解しており、そのためにトップの人気を誇っています。
Cogiとは?
- プラットフォーム:Android
- 価格:無料
- ダウンロードページ|Google Play
特徴
- タップして録音開始、タップして一時停止というシンプルな操作インタフェースで、重要なポイントを録音することができます。
- 録音せず、常時聞き続けることも可能です。
- スマートフォンのストレージ容量が尽きるまで、上限なしに録音を続けられます。
- タップした瞬間から5、15、30、または45秒の巻き戻し録音が可能、すなわち、タップしたときの前に話されたことを録音できます。
- 録音したファイルはDropbox、Google Drive、Evernote、Eメールで共有できます。
- 録音中にメモがとれます。
- 録音中に写真がとれます。
- 録音した音声ファイルにタグ付け、連絡先の関連付けができ、後で参照するのが容易になります。
- スクリーンがオフのとき、あるいは他のアプリを使用しているときでも録音が可能です。
優れたところ
Cogiは従来のレコーダーと異なるアプローチをとります。慣れるのに少し時間がかかりますが、身につける価値はあります。メインボタンを2回タップすることで、通常のレコーダーとしても使うことができます。しかし、Cogiはスピーチ全部でなく、要点だけを録音するようにつくられているのです。
1回目のタップをして新しいセッションを開始したとき、Cogiはバックグラウンドで会話を取り込んでいます。話者が何か興味深いことを話したとき、スクリーンをタップして、その箇所をハイライトします(ダイヤルがオレンジに変わります)。ハイライトされた音声は、タップする前の5、15、30、または45秒前にさかのぼった音声も含んでいます。設定によってさかのぼる秒数は変更できます。再度タップすることで録音は終わります。このようにして、Cogiを用いれば、ストレージを使い切る心配もなく長時間の録音が可能になります。
さらに重要なことに、後になって聞きたい、大事な部分だけを抜き出すことができるのです。加えて、Cogiは音声が会議や講習会のすべてを網羅しているわけでないことも分かっており、会議中に書き込めるメモ帳の機能や、ホワイトボードの写真をスマートフォンのカメラで撮影する機能も兼ね備えているのです。
録音が終われば、個々の録音された部分を確認することも、セッションすべてを再生することもできます。
録音したセッションは、ラベルやアドレス帳の連絡先によるタグ付けが可能で、整理することも容易です。しかし、連絡先はあなたの参考のためだけに使用できます。それぞれのセッションまたはハイライトされた録音部分は、名前の変更、および様々なサービスを介して共有が可能です。そしておそらく最も大事なことですが、Cogiはこれだけの機能すべてがまったくの無料です。有料バージョンへの誘導はありません。
欠点
Cogiに問題がないわけではありません。録音できるのは高音質オーディオだけで、フォーマットやビットレートを選択することができません。また、外部メモリカードにファイルを保存することができません。また、Dropboxのようなクラウドサービスと自動で同期することができません。これらすべてのことは、内蔵ストレージ容量があまり大きくないスマートフォンにおいて、その容量を使い切ってしまう問題に直結します。
また、ハッシュタグや連絡先での検索は多少複雑で、インタフェースには改善の余地があります。最後に、メモ機能と写真撮影機能はすばらしいですが、参照を容易にしてくれるタイムスタンプの機能に欠けています。
競合アプリ
『Hi-Q MP3 Voice Recorder』(無料/全機能版400円)
Hi-Qは、もう少し伝統的な、フリーのレコーダアプリを求めているなら、最良の選択でしょう。シンプルなユーザインタフェースは、3つのわかりやすいボタンからなります。録音、一時停止、完了。このアプリはMP3フォーマットのみをサポートしていますが、音質とファイルサイズを最適化できるように、ビットレートの選択が可能です。
スマートフォンにカメラ用と通話用の2つのマイクがある場合、リアとフロントいずれのマイクを使うかも選択可能です。また、2つのマイクでステレオ録音も可能です。
Hi-Qはさらに、ファイル保存場所の選択も可能で、最低限残しておくストレージ空き容量の設定もできます。さらに、通知ドロワーからの録音開始が可能です。もし相手に知られずに録音したい場合、アプリのアイコンを、それらしくない別のものに変更することも可能です。
フリー版の唯一の制限は、1回の録音が10分以内に限定されることです。全機能版は録音時間の制限がなく、録音をすぐに開始できるウィジェットが備わっています。
『Easy Voice Recorder』(無料/プロ版407円)
MP3ファイルフォーマットが気に入らなければ、Easy Voice RecorderはHi-Qと似た機能を持っており、AAC、AMRまたはPCMフォーマットでの録音が可能なアプリです。しかし、残念ながら、このアプリは広告が表示されます。プロ版は広告を表示せず、ステレオ録音と外部メモリカードへの保存が可能で、外部マイクも使用可能、フォルダの整理の機能もついてきます。また、通知バーからのショートカットと、便利なウィジェットがついてきます。
『Skyro Voice Recorder』(無料/プロ版99円)
Skyroは、他のアプリが持っていない機能を備えた豪華なアプリです。その機能とは、クラウドストレージとの同期。Dropboxアカウントを設定することで、録音ファイルは自動的にクラウドと同期されます。また、外部ストレージへの保存も可能です。つまり、貴方はストレージ容量の心配から解放されます。
Skyroはまた、メモを時系列で整理することが可能で、ジオタグ(地図上の場所のタグ付け)を自動で行い、また、テキストでのタグ付けも可能で、参照と検索を容易にします。万一アプリがクラッシュした場合に備えて、Skyroは録音ファイルの自動保存もしてくれます。プロ版はさらに多くの同期オプションと、MP3ビットレートの設定機能を備えています。
『Tape-a-talk』(無料/プロ版130円)
前回ベストレコーダーアプリに選んだTape-a-talkは依然として優れたレコーダアプリです。特に、アプリがクラッシュしたり、スマートフォンの電源が切れた場合に備えた、自動保存とファイル修復の機能は優れています。
『RecForge II』(無料/プロ版419円)
FLACフォーマットでの高品質録音を望むなら、RecForge IIは良い選択です。録音予約や、無音部分のスキップが可能で、基本的な音声ファイル編集機能も備えています。
Google Playストアには他にもたくさんのレコーダアプリがあります。『AL Voice Recorder』、『Voice PRO』(13.21ドル)、『Sound & Voice Recorder - ASR』、『PCM Recorder』、『All That Recorder』(無料/有料版432円)、『Smart Voice Recorder』、『eRecorder - Voice Memo Recorder』、その他いろいろ。しかし、筆者の考えるところでは、これまでに紹介したアプリが、レコーダアプリとしての基本機能において、他のアプリよりも優れているといえるでしょう。