皆さん、『Opera Mini』というウェブブラウザーをご存じでしょうか?
リリースは2005年。来年で10周年を迎える歴史あるアプリです。携帯電話網の通信速度が遅かった頃、サーバーでデータを圧縮してからクライアントに送信することで、快適なウェブブラウジングを実現していました。
10年近く経てば、時代は変わり、高速データ通信が行えるようになり、OperaMiniのような「工夫」の必要性を感じなくなりました。しかし、今やデータ通信量が7GBを超えると、通信速度が128kbpsに制限される足枷が付くようになり、毎月、これを心配している方も多いはずです。
7GBの制限を超える要因はさまざまですが、ウェブ閲覧も含まれるはずです。この時のデータ転送量を減らすことができれば、通信速度制限の心配も減ります。ここで、Opera Miniが再び登場するというワケです。最近、iOS向けに『Opera Mini 8』がリリースされました。iOS 7からのフラットデザインが採用されており、従来あった独特の「アク」が薄まっている印象です。
特徴でもある通信データ圧縮は、無圧縮、Opera Turbo、Opera Miniの3種類のモードがあります。もっとも圧縮されるのが、Opera Miniモードで、これだと最大で90%まで圧縮できるとされています。私がテストしてみたところ、最大で89%、平均で50~60%の圧縮を確認しているので、データ通信量が削減されているようです。
データ通信量が削減できるものの、良い話ばかりではありません。
Opera Miniモードでウェブを閲覧していると、ページが表示されるまで少し時間がかかります。またウェブサイトによっては、ページレイアウトが崩れることもあります。ページ表示に時間がかかるのは、サーバーでデータを圧縮したあと、クライアントに送信して、表示しているので致し方ないかもしれません。これをどう考えるかですが、毎月、通信速度制限を心配している方にとっては、Opera Miniは良い選択になるはずです。
通信速度制限を恐れて、利用を控えるのは本末転倒。Opera Miniをうまく活用してみてはいかがでしょうか?
Opera Mini 8|iTunes Store
Opera Mini モバイル Web ブラウザ|Google Play
(傍島康雄)