歯医者のドリルとおさらばできるかもしれません。
歯医者のドリルは甘いお菓子を食べる子どもたちによって、長い間恐れられてきました。しかし、新しい技術によってドリルではなく、痛みのない電流を使うことで虫歯を治すことができるようになるかもしれません。キングスカレッジロンドンの研究者たちは「電流に加速、強化された再石灰化」と呼ばれる技術を開発しました。そのテクノロジーは「治療用ハンドピース」という名の装置に組み込まれ、虫歯にかざして使います。その装置はわずかな電流を流すことで歯の再石灰化を促すのです。つまり、カルシウム、リン酸エステルやその他の物質を歯のエナメル質に戻すことができると科学者たちはWashington Postに伝えました(虫歯はバクテリアがエナメル質をその酸で分解し脱灰することで起きます)。
その技術は伝統的な治療方法と同じかそれ未満の時間と費用しかかかりません。また、この技術についての詳細は「数ヶ月以内に」出版できるであろうと彼らは言っていました。このテクノロジーによって、詰め物を交換したりすることには終止符を打つことができるとキングスカレッジロンドンの教授であるNigel Pitts氏はTelegraphに語りました。「詰め物で歯を治療すると、歯にドリルで穴をあけ、詰め物をするということが繰り返されるのです。突き詰めると考えると、それぞれの『治療』は失敗しているということです」。この再石灰化の手順は1回行うだけで良いのですと彼は付け加えました。
スコットランドのReminova社はその技術を商業化しようと試みており、十分な資金が集まれば、3年以内に利用できるようになると言っています。ただし、スコットランドとは異なった規制が存在するアメリカで実現するには少し時間がかかりそうだ、と科学者たちは述べています。
Electrical Currents Could Heal Cavities, Replace Drilling|Popular Science
Douglas Main(訳:Conyac)
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