1~2回着ただけで、その後はタンスの肥やしになっているような洋服はありませんか? 誰もが一度はそんな洋服を買ったことがあるのではないでしょうか。これは、お金の無駄遣いでもあり、家が片付かない原因にもなります。しかし、少し事前に計画を立てて自己管理するだけで、お金の無駄になるような買い物はせず、本当に着る洋服だけを買うようになります。クローゼットのドアが閉まらないほど、もしくはタンスの引き出しが足りないほど、着ない洋服があふれているなら、まず最初にそれを整理することから始めなければなりません。

とにかく要らない洋服は全部処分します。処分し終わると、この人のように丸裸になったような気分になるかもしれませんが、今すぐ洋服を買いに走りたい衝動は抑えてください。その前にまだやることがあります。

"肉とポテト"だと考える

筆者が気に入っている、デザイナーのマイケル・コースのアドバイスがあります。

所有する洋服の70%は"肉とポテト"であるべきです。残りの30%は、色、形、光物、アクセサリーなど、表面的な飾りです。この割合を間違えている女性があまりにも多く、なぜ自分がお洒落になれないのか分かっていないのです。

"肉とポテト"というのは、ベーシックなものという意味の比喩です。自分のクローゼットを見て、肉とポテトが70%くらいある調べてみてください。仕事で着られる黒のシンプルなパンツはありますか? どんなシーンにも使える、きちんとした良いパンプスはありますか?

今の生活に必要な洋服を

ライフスタイルから、住んでいる場所の気候まで、今の生活がどういうものなのかを考えます。

例えば、20代の女性弁護士と、35歳の主夫の男性では、必要な洋服はまったく違います。また、「You Look Fab」のスタイルコンサルタントのAngie Coxさんは、「ワードローブの大半と季節物の洋服の予算は、住んでいる場所の気候を反映させることが重要です」と書いています。

現実の生活に合わせず、夢のような洋服ばかりを買っていると、たくさん服があるのに着られるものが何も無い、というようなことになります。

自分の"制服"を見つける

自分の制服と呼べるようなスタイルを見つけるのもひとつの手です。Garyさんはこのように言っています。

ワードローブに、スパンコール、迷彩柄のキャンバス地、ダメージドデニム、光沢のあるレザー、猿の毛皮、チェックのキルト、金ラメのカクテルドレスがあったら、見るのは楽しいかもしれませんが、毎日着るのは楽しくないはずです。定番スタイルがあると、懐も痛まず、毎日着るものにも悩むことなく、自分独自のスタイルにもなって良いです。

これは、毎日同じ洋服を着ろという意味ではありません。自分が着たい、自分に似合うスタイルを見つけましょう、という意味です。洗える洋服か、ドライクリーニングの洋服かを、スタイルを見つける手がかりにするのもありです。

筆者は、今は家で仕事をしているので、制服はストレートのデニム、ゆったりしたスクープネックのTシャツ、ロングネックレス、それにフラットシューズかサンダルです。このような洋服を買えば、着ないまま眠ることはないと分かっています。

フィット感と生地で考える

筆者は、以前15本のデニムのパンツを持っていましたが、着ていたのはたった3本だけでした。着ていなかったものは、生地が硬くて、見た目もまあまあで、そこまで良くありませんでした。着ていた3本は、素材が上質のデニムで着心地も良かったのです。

フィット感のために、洋服を裂いたり引っ張ったりせず、かと言って今から10ポンド痩せようともしないでください。そのような洋服は買わないか、リフォーム屋さんなどで直してもらうかのどちらかにしましょう。

生地に関しては、専門家になる必要はありません。着心地が良く、適度にゆったりとしていますか? それとも、安っぽくて、1回洗ったらどうにかなってしまいそうな感じですか?

高額商品には気をつけて(安い商品ももちろん!)

品質の良いものにお金を払うのは、意味があることもあります。しかし、30ドルも出せばそこそこのパンツが買えるなら、フィット感が微妙なデザイナーのパンツを200ドルで買うより良いですよね。予算の範囲内であれば、価格は二の次で構いません。

また、最終セールにも気をつけましょう。値段が安いからと買ってきたもので、ほとんど着ていないものがたくさんあります。今では、安売りは気にせず、試着して本当に気に入ったものだけを買っています。着心地も見た目も良くて、今持っている服にも合う物、それ以外は買いません。

時には少し非情になることも

クローゼットの余分な物の中には、好きな人からプレゼントされたセーターのような、もらい物もあります。この手の物を処分するのは、かなり忍びない気持ちになります。ですが、絶対に着ないと分かっているものをずっと持っているのも嫌なものです。

そういう場合は、筆者は寄付することにしています。それでも少し申し訳ない気持ちになりますし、プレゼントしてくれた人から「去年のクリスマスに買ったネックレスをつけてるところが見たいな」と言われたらどうしよう、と心配にもなります。

しかし、ここは少し非情にならなければなりません。それに、できることならクローゼットは、実際に着るものだけを入れる場所にしたいものです。

April Dykman(原文/訳:的野裕子)