メールを書いてみたけれど、送るタイミングは今じゃないでしょ、というシチュエーションに遭遇することはないでしょうか? 例えば、忘れがちな彼女の誕生日メッセージをその日に確実に届けたい時。または、時差のある場所に住んでいる人にメールを送る際、相手の就業時間内に届けた方が確実に読んでもらえる時。こんな時、メールを予約送信する機能があれば便利だと思いませんか?
Microsoft Outlookにはスケジューラーが付属しているので、メール送信を予約することができます。このスケジューラーを使うと、メールを書き終えて送信を押してもメッセージはすぐには送信されません。メッセージは然るべきタイミングまで送信箱の中でひと休みし、そして時間が来たら相手に自動送信されます。
Gmailにはこのスケジュール機能は搭載されていませんが、BoomerangやRight Inboxなどのブラウザ拡張機能を使って送信予約を行い、メールを指定した時刻に自動送信することができます。
ただ、Gmail以外のサービスにアクセスを許可するのが難しい場合、または拡張アプリにお金を払いたくない場合は、Googleの表計算ソフト「Googleスプレッドシート」を使って予約送信する方法もあります。
Googleスプレッドシートを使う
まずはGmailで予約送信をしたいメールを下書きとして作成し、Googleシートからそのメッセージを送信したい日付と時間を指定します。これだけで、メッセージは指定された時刻に自動的に送信されます。この動作は、指定された日付と時間にメッセージを送信してくれるGoogleスクリプトによって動く仕組みになっています。
Gmailの予約送信設定手順
Gmailの受信箱を開き、予約送信をテストするためのテストメッセージをいくつか作成します。リッチフォーマットや添付、署名、メール内の画像イメージなども送信できます。To:(宛先)の項目に送信したい相手のメールアドレスが入力されていることを確認してください。
1. こちらのリンクをクリックし、Googleドライブ内にあるGmail Schedulerシートをコピーしてください。デフォルトのタイムゾーンを変更することも忘れずに。
2. シート上部にある「Gmail Scheduler」タブを選択し、「Step 1: Authorize」をクリックして必要な許可を付与します。このスクリプトはユーザのGoogleドライブ内から機能するようになっているので、他の人にデータへのアクセス権を与えることはありません。
3. 再度「Gmail Scheduler」を選択。「Step 2: Fetch Messages」を選択して、Gmailアカウントにある下書きメッセージを全てGoogleシートにインポートします。
4. それぞれのメッセージを送信したい日付と時刻をシートのDカラムに設定します。セルをダブルクリックしてカレンダーから選択、または手入力でも指定できます。
5. 「Gmail Scheduler」をもう1度選択します。「Step 3: Schedule Messages」を選択すれば完了です。送信予約されたら、「Status」の欄に「Scheduled」と表示されます。ちなみに、スプレッドシートを終了してもメッセージは指定された日時に送信されます。
動画チュートリアル
設定方法の詳細を動画で確認したい方はこのチュートリアル動画を再生してみてください。英語の説明ですが、プログラムがどのように動くかがよくわかります(ダウンロードも可能です)。
Googleシートを使ってGmailメッセージの予約送信する手順は難しくありません。ただ、注意してほしいのですが、予約設定をした後にメッセージを編集すると、下書きメッセージは予約設定が外れてしまうので注意してください。
下書きを編集したい場合は、前述の手順の3〜5までを再度行い、予約設定をすればOKです。
スプレッドシートのタイムゾーンの変更方法
予約された日付はスプレッドシートにデフォルト設定されているタイムゾーンに従って送信されます。メールを異なるタイムゾーンへ送信する場合、スプレッドシートを開き、「ファイル」「スプレッドシート設定メニュー」から適切なタイムゾーンを選択します。
知っておくと意外に便利なスケジュール機能なので、気になった方は自分へテスト送信してみてください。自分へのリマインダーメールとして設定しておくのも賢い活用法かもしれませんね。
How to Schedule your Email Messages in Gmail with a Google Sheet|digital inspiration
Amit Agarwal (訳:まいるす・ゑびす)