飲み過ぎた時にしろ、体調が悪い時にしろ、誰でも時々吐いてしまうことがあります。吐いてしまうのは仕方がありませんが、吐いた後にどのような対処をするかで、今後の印象が変わってきます。今回は、吐いてしまった後で、華麗に回復する方法をお教えしましょう。

前もって準備しておく

誰でも吐くことはありますが、そのために準備をしている人はあまりいません。しかし、吐いた後で必要なものが分かっていれば、それを前もって準備しておくことはできます。ポケットに入る大きさの小さなポーチなどに、吐いた時のための救急キットを用意しましょう

ポーチの中には、吐いた後で口の中をキレイにしたり、気分を良くするための便利グッズを入れるだけの大きさであればいいです。マウスウォッシュ、使い捨ての歯ブラシ、ウェットティッシュなど、かさばらないものがいいでしょう。これは何も吐いた時だけでなく、急な外泊や、汚れをキレイにしたい時など、あらゆる用途に使えます。車の中や会社のロッカーや机の中など、自分にとって必要そうな場所に置いておきましょう。

堂々と謝る

人前で豪快に吐いてしまった後は、自信を取り戻すのが大変です。しかし、恥ずかしさや気まずさが表に出てしまうと、相手もどういう顔をすればいいのか分かりません。人間というのは周りの雰囲気によって感情が左右されます。吐瀉物を片付けながら、ごめんねと謝られても、相手はあまり良い気持ちはしないでしょう。

恥ずかしさや気まずさは一旦脇に置いて、気にしていない体で対応します。もちろん、吐いてしまったことはきちんと謝り、手伝って欲しいときははっきりとお願いします。軽く冗談を飛ばしてもいいでしょう。

ごめんなさい! こんなことになるなんて思ってなくて。申し訳ないけど、キレイにするのに台所のキッチンペーパーを持ってきてもらってもいいかな?

このような言い方は、次のように言うよりもはるかにいいです。

うわ、最悪。かからなかった? すごい気持ち悪い、最低だよね、ほんとにごめんなさい。

2番目のような言い方をすると、ショックな気持ちや嫌な気分といった「ネガティブな面」だけに注目をしてしまいます。確かに、(吐いてスッキリしたこと以外は)良いところなどひとつも無いような状況ですが、起こってしまったことをくよくよと悔やんでも仕方がありません。吐いてしまったことを悔やんでいるとしても、最初に出した良い例のように、最悪な状況についてはサラッと言いましょう。さらに、近くにいる人にその場を離れるようなお願いをすれば、少し落ち着きを取り戻すだけの時間も稼げます。

このような緊急事態をうまくやり過ごす方法はあまりありません。しかし、吐いてしまうのは仕方のないことです。人前でやってしまった時も、そのことに臆し過ぎずに堂々と謝り、状況を回復するように努めましょう。

すぐにキレイに掃除する

嘔吐物は、正しい手順でキレイにしなければ、後々まで残ることになります。前述の救急キットを使えばほとんどをキレイにできるかもしれませんが、完璧に爽快さを取り戻すには、さらにいくつかやっておいた方がいいことがあります。

まずはシャワーで残ったブツも臭いも洗い流しましょう。シャワーと蒸気は、どんな場所にこびりついた吐瀉物もキレイに落としてくれます。(髪の毛や鼻の穴の中でも)終わったら、鼻をかんで最後に残ったものもすべて出し切ります。最後に、口をすすいで嫌な味も追い出してしまいましょう。マウスウォッシュでダメな場合は、クランベリージュースがおすすめです。吐いた時に喉がやられて少しヒリヒリする場合は、トローチやのど飴がいいです。不快な気分が和らぐだけでなく、ひどい臭いの息にも効果的です。

吐いた理由を考えてみる

吐いてしまった後は、必ずどうして吐いてしまったのかを振り返って考えましょう。ほとんどの場合、しばらくの間は二度と吐きたくないと思うはずです。体調が悪いのであれば、迷わず病院に行ってください。飲み過ぎの場合は、しばらく飲むのを減らすのが賢明です。何か食べ物に当たってしまった場合は、どこで食べた何が原因だったのかを突き止め、外で食べたのであれば、そのレストランには行かないようにした方がいいでしょう。吐いてしまったとしても、次に吐かないようにするためにそこから学ぶことができれば、希望の光が見えてきます。

当然ながら、二度と吐かないようにすることはできません。人よりも戻しやすい体質の人もいます。病気の時は、抑えられないこともあります。しかし、もう少し自分で気をつけることもできます。吐いてしまった後で、吐くに至った状況を分析すれば、もっと自分をコントロールしやすくなり、自分の品格や人格を不用意におとしめずに済みます。

Adam Dachis(原文/訳:的野裕子)

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