子どもは褒めて育てるべし。そんな論調をよく耳にします。確かに世間は冷たいので、誰かしらが子どもの味方になってあげる必要があります。

では、「どう褒めたらいいか」について考えたことはありますか?

褒めたことが裏目に出てしまう可能性がある

ビジネスシーンにおいて、部下の人物そのものではなくプロセスを褒めるといいという記事を、以前紹介しました。実は、大人向けのこの方法、子どもにも有効なのだそう。

子育て情報サイト『Parenting Science』によれば、能力(知能や腕力など)を褒められている子どもは、結果を出すことよりも「良く見られること」に執着してしまいがちなのだとか。

それはつまり、褒めたことが裏目に出てしまう可能性があるということ。例えば、賢い賢いと言われて育った子どもは、失敗して親(と自分)を失望させたくないという欲求を持つようになります。そんな事態を避けるために、新たな挑戦をしなくなってしまうのです。

一方、「能力」ではなく「努力」を褒められた子どもは、より挑戦的な課題を好むようになるのだそう。成功への新しい方法に貪欲になるのです。

これを踏まえ、Parenting Scienceでは次のような褒め方をすすめています。

  • 戦略を褒める:例「うまいやり方を見つけたね!」
  • 具体的な作業を褒める:例「算数の問題、よくできてたね」
  • 粘り強さや努力を褒める:例「ずっと練習してきたんだね」「がんばったかいがあったね」

どうぞ、ご参考に。

Praise and intelligence: Why telling kids they are smart makes them act dumb|Parenting Science

Walter Glenn(原文/訳:堀込泰三)

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