内向的な人と外向的な人の違い、あるいは人を16のタイプに分けるマイヤーズ・ブリッグス指標MBTI)については耳にすることもあるかと思います。では、「敏感すぎる」と言われたことがある人に当てはまるかもしれない、別の性格的特徴についてはご存じでしょうか。

これは「Highly Sensitive Person」(HSP、とても敏感な人の意)と呼ばれ、内向性と同じく、性格的な欠陥というわけではありません。HSPに当てはまる人は、およそ5人に1人いると見られています。この性格的特徴は、1990年代半ばにエレイン・アーロン博士が提唱したものですが、今でも誤解している人や、知らない人も多い性質です。HSPと判定された人は、カラダとココロの両面でかなり敏感な傾向が見られます。例えば、大きな音に普通ではないほど驚くとか、服についているタグがチクチクするのがほかの人以上に気になるとか、そういったことです。

HSPの人は、周囲の環境で起きていることに気がつきやすく、物事を深く考える傾向にあり、ほかの人の気持ちによく気づき(共感度が高い)、強い感情を抱く場合が多いのです。

ブログ「The Loner Wolf」では、極度に敏感な人に関して良くある3つの誤解について解説しています。

  • 敏感な人が内向的とは限りません。そういう人もいますが、外向的な人もいます。内向性と外向性の違いは、人との関わりからどれだけのエネルギーを得られるかが基準になっています。これに対し、極端に敏感であるかどうかは、その人の刺激に対する閾値や、外界への対応で決まります。
  • 「敏感=シャイ」ではありません。確かにシャイな人もHSPの人も、人と接する状況が苦手になりがちです。でも、シャイさが後天的な特徴であるのに対し、HSPは生まれ持った性質なのです。
  • HSPは精神疾患ではありません。極度に敏感なため問題に直面することはあるとしても、何かが「おかしい」わけではありません。

自分がHSPに当てはまると思った人は、先ほど紹介したThe Loner Wolfの記事で、とかく厚顔無恥の人が多い世の中で生きていくための知恵を学んでみてください。

HSPかどうかはっきりしない、という人は、アーロン博士が作成した27項目からなる診断テストを受けてみましょう。下にリンクをあげておきますので、よかったら試してみて下さい。

Are You Highly Sensitive?(日本語版)

Are You Highly Sensitive? | The Highly Sensitive Person

Melanie Pinola(原文/訳:長谷睦/ガリレオ)

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