「銀行には、夢があふれている」
いかにも広告ポスターにでも踊っていそうな言葉ですが、この考えをしっかりと軸にして、顧客満足の向上に努める銀行があるようです。アメリカのウェルズ・ファーゴ銀行は、世界で最も高い顧客価値を保有する銀行といわれています。公式Facebookページは60万を超えるいいね!を集めます。
国内外のイノベーションを様々な切り口で紹介するウェブメディア『Mugendai(無限大)』が、ビッグデータの活用をテーマに、ウェルズ・ファーゴ銀行のCMO(チーフ・マーケティング・オフィサー)であるクリス・モロニー氏などにインタビューを行っています。
その中でクリス・モロニー氏は、公式Facebookページの運用について大切にしていることを教えてくれました。
モロニー:私たちは、お金ではなく、人々の夢や、未来への願望、思い描く将来、といった「ストーリー」に焦点を当てることにしたのです。お金を、夢を実現するための欠かせない要素と考えました。人々の夢や人生設計に銀行が密接に関わっていることをアピールしようと決め、1年前からフェイスブックを始めました。今では毎日、フェイスブックを通じて、どんな人たちが、どんな風に「銀行」について話しているのか、知ることができます。
自分たちの生活や人生に関わる存在として銀行を位置づけることから、ウェルズ・ファーゴ銀行の取り組みがはじまっているのですね。この「ストーリー」に焦点を当てる方法は、ウェルズ・ファーゴ銀行のホームページやマーケティングにも良い効果をもたらしているのだそう。
モロニー:フェイスブックに参入する際、その手法、目的、評価方法といったものに私たちは多くの準備時間を費やしましたが、成功の鍵は、銀行が提供するあらゆるサービスを、人々の人生に重ね合わせてストーリー化したことにあります。ホームページもライフステージにあわせてストーリーを打ち出した構成になっているため、フェイスブックを見た人がホームページにアクセスした際にも、スムーズにほしい情報を引き出すことができます。人々がどんなストーリーを求めているのか、データを見ればわかります。オンライン上のアクセスデータすべてが、CMOである私にとって、マーケティングのための貴重なデータになっているのです。マーケティングはストーリーでなければならず、データはストーリーを語らなければいけない。これが鉄則です。
『Mugendai(無限大)』では上記のFacebookページ運用をはじめ、いかにしてビッグデータを活用すべきかを学べそうです。インタビュー全文は以下のリンクよりどうぞ。
スペシャル鼎談―ウェルズ・ファーゴ銀行のデータ・マーケティングに学ぶビッグデータ活用(前編) | Mugendai(無限大)(ライフハッカー[日本版]編集部)