インターネット上に溢れている健康神話を検証し、その真相を確かめていく連載の3回目です。
・「脂肪や炭水化物で太る」は本当?:健康神話を検証する(1)
今回は「快便」にまつわる神話について、米Lifehackerが3人の専門家に話を聞きました。
神話5:お通じは毎日必要
毎日二度もお通じのある人がいるそうですが、すごい才能ですね。いったいどうやっているんでしょうか? きっと魔法に違いありません。お通じが毎日来ない人は、よくトイレ休憩をとる人に比べて問題なのかと思うかもしれませんが、心配いりません。お通じは誰にでもありますが、その頻度は人それぞれなのです。Stewart博士は、次のように説明してくれました。
排便の頻度には、万人に当てはまる唯一の「正解」など存在しません。とはいえ、水分補給を欠かさず、食物繊維の豊富な食品を摂り、体を動かすことで、お通じが定期的に来やすくなり、便秘の予防につながります。
Nadolsky博士は、どれだけ健康的な食生活を送っていたとしても、必ずしも定期的にお通じがあるわけではないと解説しています。
排便の頻度は、こうあるべきだと決めつけるようなものではありません。もともと当てにならない部分もありますし、何を食べたかで変わってくるからです。排便頻度よりも、便の硬さ(たとえばブリストル大便スケールなどの基準があります。ブリストル大便スケールについては、日本語のこちらのページも参考に)のほうが、健康状態を測るうえでは信頼性の高い指標といえます。お通じの頻度が不安定だと体に影響が出ますが、便秘になったり、頻繁な下痢で体調を崩したりしない限りは、大きな問題ではないはずです。
お通じの回数が少なくても心配する必要はありません。ただ、便の色や形に問題がないか、不快感を伴わないかだけは気をつけておきましょう。それ以上は、あまり神経質になる必要などないのです。
健康神話を検証する連載は、明日も続きます。
Adam Dachis(原文/訳:梅田智世、風見隆/ガリレオ)
Photos by IainBuchanan, Dominik Schwind, Nina Hale, John Fischer, Tony Alter, Orin Zebest, gleam_df, The U.S. Army, davidd, Igor Zh, and Leremy (Shutterstock).