「希望を即座にかなえて満足したい」と思うことは、とても浅はかなことでしょう。私たちはスピーディーな社会を生きており、電子レンジのようにすぐに結果が出ることを良しとしています。けれどもそのような姿勢は、人生において本当に価値あるものを得るのには役立ちません。
私たちは考え方を変える必要があります。目標や夢を追い求めるなら、時間や労力は度外視して、クオリティにこだわりましょう。今回はいかにして目標を実現するか、3つの考え方を挙げて探っていきます。
1.「時間はかかってもクオリティ優先」を脳に理解させる
現代の社会では、あらゆる物事が迅速に行われるので、私たちは「すぐに成果がほしい」と考えがちです。そのため、実際に成果を得るまでの時間の長さにイライラしてしまいます。けれども、「行う価値のあることは、正しい方法で行うだけの価値がある」。これは、ジャーナリストのハンター・S・トンプソンの言葉で、筆者は祖母から言い聞かされて育ったのだとか。たしかに、この名言は真実を言い当てています。
それでは、私たちの脳にこの考え方を理解させて、目標実現に時間がかかってもイライラしないようにするには、どのような訓練をすればよいのでしょうか? まずは「何ごとも強固で長持ちする土台が必要だ」ということを理解しましょう。家はまず基礎工事が必要で、一晩では建ちません。長持ちさせたければ、強固な土台に築かなければならないのです。土台づくりは時間がかかるかもしれませんが、ここはどうしてもクオリティを優先すべきところ。同じことは、私たちの人生にも当てはまります。
2.目標を小さく切り分ける
仕事上であれ私生活であれ、漠然とした大きな目標しかなくて、どこから手をつけて良いかわからないのなら、まずは「最終的に手に入れたい成果」を明確にする必要があります。頭の中に成果をはっきりと思い浮かべたら、今度はその目標を小さく切り分けていきましょう。
大きな理想を前に身動きがとれないと感じてしまうと、イライラにつながりがちです。けれども、目標を小さなステップに分けると、実現に向けて一定のペースで前進していることが実感できるはずです。これによって、「目標を達成できていない」というイライラを味わうことがなくなり、途中経過のひとつひとつに達成感を得られるようになります。
大きな目標へ向かう途中でも、小さな目標がクリアできたら、その都度お祝いをしましょう。50ポンド(約23kg)痩せたいのなら、その途中にいくつかの小目標を設定するのです。目標に向かって前進していることを実感できれば、結果が得られるまで我慢し続けられるようになります。
3.目標を書き出す
成功している人たちの多くが実践している習慣は「目標を書く」ことです。必ず実行できるくらいの小目標に切り分け、毎日少なくともひとつは、目標達成につながることをしましょう。このような考え方を取り入れることで、自分が勝ち取った成果から、内面的な満足感が得られるようになるでしょう。
『Chicken Soup for the Soul(邦題:こころのチキンスープ)』シリーズ共著者のジャック・キャンフィールド氏は、自分の目標をインデックスカードに書き、毎日朝と夜に読むのだそうです。とても素晴らしい習慣ですね!
目標を設定する前に、その目標をすでに達成している人について調べ、どれだけの時間と努力が必要になるかを理解しましょう。こうすると、他の成功している人を基準にして、自分の目標への取り組みを評価できます。こうした評価が自分への励みになり、目標を完全に成し遂げるまで意欲を維持しやすくなります。
Why the Microwave Mentality Doesn't Work | Lifehack.org
Charlene Tops(原文/訳:丸山佳伸/ガリレオ)
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