自分が職場の同僚と同じ空間にいると感じられない──。考えを伝えられないと悩んでいるとしても、それはあなた一人だけではありません。

職場でのコミュニケーションスキルを向上させ、同僚に話を聞いてもらえるようになるには、どうすればいいのでしょうか。

同僚とうまく意思疎通をはかる方法を探すのは、それだけで骨が折れるものです。まったく同じ人がこの世に存在しないように、1つ1つの職場もそれぞれ異なりますが、問題の根本に横たわる「ありがちな間違い」を克服する方法をお教えしましょう。

1.職場環境を正しく判断し、それに沿ってコミュニケーションを取ろう

まったく同じ職場は2つとありません。それぞれの会社にはそれぞれの職場環境があり、そこで働く期間が長くなるにつれ、人はそれを身につけていきます。ですが、どのようなコミュニケーションが求められているかは、その場の雰囲気で決まります。

まずは、職場や相手、状況に応じて、それぞれ違うコミュニケーション方法があることを理解しておくべきでしょう。メールや対面、会話、電話、インスタントメッセージなど手段は瀧にわたります。US Newsによると、同僚との間で正しいコミュニケーション方法を見つけられないことが、よくある間違いとして挙げられるようです。コミュニケーションの相手を尊重し、その人が望むコミュニケーション方法で意思疎通をはかりましょう。

そして、どう接したらいいか迷ったら、率直に聞いてみればいいのです。99Uには、正しいコミュニケーション方法を見つけて実践することの意義が以下のように書かれています。

人はそれぞれ、自分が自然だと思うコミュニケーション方法を持っています。ただ、チームで働くときは、メンバーがどういったコミュニケーションを快適だと感じるか、あらかじめ理解しておくといいでしょう。そのためには、コミュニケーションの"きっかけ"を共有しておくのもひとつの手です。

たとえば、「1週間会社を休む場合は、その2〜3日前に仕事の状況を報告してくれ」だったり「遅れそうなときは、できる限り早く知らせてほしい」だったり。特定の事柄に関してコミュニケーションを取らないように頼むのもいいでしょう。「プリンタのことで僕のアドレスをCCに入れないで」だとか「自分で解決できることは、いちいち報告しなくていいよ」だとかも大切なメッセージです。

コミュニケーションが足りない人もいれば、取りすぎる人もいます。そのバランスを取るのはたしかに困難ですが、話し合いの時間をもつと、長い目で見ると良いコミュニケーションを取れるようになるものです。

2.ボディーランゲージに注目しよう

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ボディーランゲージは大切な役割を果たしています。しかし仕事上では、ボディーランゲージの"読み間違い"が多いようです。

ボディーランゲージを学ぶためには、職場でそれにもっと注意することです。以前ライフハッカーで紹介した記事では、ため息をついたり目をそらしたりなどの否定的な合図を思わず出して、意図しない感情を伝えてしまうことに注意しようと書きました(「ネガティブなボディランゲージはNG! 就職面接は基本的な動きを練習しよう」)。逆に、長い時間アイコンタクトをする、腕を組まない、心から笑顔になるなど、肯定的なボディーランゲージを増やしましょう。

まずは、相手が出した合図に気づくことが大切です。そして、自分自身も、慣れるまで意識的に演じてみましょう。大げさなボディーランゲージは、慣れていない人にとっては妙に感じられるかもしれません。ただ、何度も繰り返しているうちに人は慣れてくるものです。相手がどんな意味を伝えたいのかがわかると、より簡単に正しく理解できるようになります。

ボディーランゲージは、あなたが考えているよりも多くの意味を伝えうるものなのです。

3.はっきり伝える

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オフィスでのコミュニケーション上の問題は、誤解によるものが多いといえます。目的や事業、やるべき仕事が明らかでないときに起こりやすいのです。米誌「Forbes」は、たいていの環境では単純明快な会話を心掛けることを挙げています。

ニュース番組の手法からKaren Friedman(アメリカを中心に活躍する"コミュニケーション・エキスパート")が導き出した方法は、結論から述べること。あまりにも多くの人が冗長な説明をしていると彼女は言っています。

自分が知っているすべてのことを、他人が知る必要はないのです。最も大切で伝えなければならないことは何かを洗い出すことが大事。たとえばコンピュータが壊れたのと同時に火災警報が鳴り出したとしたら、相手に伝えなければいけないのはどちらでしょうか。

オープンエンドの質問をしてみましょう。そうすることで時間を短縮できます。その人の発言の意図がわかり、誤解を防げます。たとえばこんな感じ──。「あなたの言っていることを理解できているか分からないので、例を挙げてくれる?」

一般的に職場でのコミュニケーションはすばやく簡略に行われるのが望ましいです。親しい仲ではないなら、不必要な会話で時間を無駄にしないよう気を付けてください。要点を明確にし、次に進んでください。質問に正確に答えると、みんな理解できるし、コミュニケーションの効率が上がります。

Thorin Klosowski(原文/訳:駒場咲)