私は人が「常に」幸せでいられるとは信じていません。しかし、「ほとんど」のときを幸せに過ごすことができると人生で学びました。幸せは習慣によって決まります

人生のある時期、私は全然幸せでありませんでした。私には愛する妻がいて、すばらしい子ども達がいて、他の家族も友だちも素敵な人ばかり。

不幸せの原因は人間関係でなく、自分自身に問題があったのです。そのせいで借金が膨れ上がり、仕事でもうまくいかず、健康に問題を抱え、他にも様々な不幸が起こりました。私は何かを変えたくても、変えられないような気になっていました

そんなとき、私はじっくりと座ってあるリストを作ることにしました。感謝のリストです。妻や子ども、親せき、友だちに関するもの、仕事に関するもの、私をとりまく自然、そして人生そのものなど、たくさんのものが並びました。

私はすべてに絶望しているようなふしがあり、希望も救いもないと感じていました。ですので、このリストによって幸せな気分になったのが、まるで魔法のようでした。

「自分が好きではないもの・自分が持っていないもの」を考えていたのが、「自分が持っている幸せなもの」を考えるようになりました。そして、嫌な気分に振り回されることがなくなったのです。

それから私はたくさんの習慣を試し、その中からいくつかの真理を発見しました。

  1. 人はいくつかの活動により幸せになる
  2. 習慣づけて定期的にその活動をすると、常に幸せな気持ちでいられる

このことは小さな気付きのように思えますが、実はとても大きなことでした。

習慣が幸せをつくる

では一体どんな習慣を身に付ければ幸せになれるのでしょうか? 以下の習慣を定期的に実践して、私と同じような結果になるか試してみてください。

  1. いい事を3つあげる

    私と妻は、毎晩の日課としてその日にあったいい事を互いに教え合うようにしました。無理にでっち上げる必要はありませんが、1日に少なくとも1回は、自分が感謝しているものを意識するようになります。すると、それ以外の時間にも自然と感謝の気持ちが持てるような意識が芽生えます。嫌なことや自分が持っていないものについて考えてしまいそうになるときも、自分が好きなものや持っているものについて考えるようにします。感謝する方法が見つかると、より幸せになりますよ
  2. 誰かを助ける

    自分のことばかり考えて、悲惨なことに目を向けているときは自己中心的になりがちです。そんな状態では自分は不幸な人間だと思ってしまいます。しかし、広い世界に目を向けることができれば、自分の気持ちも大きくなって、誰かを助けてあげたくなるようになるでしょう。相手を思いやれるようになるのです。笑顔で、相手のストレスが軽くなるようなことをしてあげられます。そうすることで自分の視野が広がっていくのが実感できるでしょう
  3. 瞑想をする

    瞑想は、あらゆるすべてのことに影響を及ぼします。日にたった2分間でも瞑想をする習慣が身に付くと、自分の考えに気付きやすくなります。また、「今」この瞬間に意識が向くようになり、自分の気持ちを不安にさせるもの、意識を散漫にさせるものに気が付くようになります。このようなたくさんのことが、たった2分の瞑想だけで得られるのです! 毎朝起きたら静かに座り、自分の身体に意識を向け、それから呼吸に意識を向けます。頭の中で違うことを考え始めていることに気付いたら、また呼吸に意識を戻しましょう。自分の頭の中や心の中を観察できるようになってくると、自分にとって大切ことが何か分かるようになってきます
  4. 運動をする

    運動をした方がいいことは誰もが知っていることなので、ここで延々と語るつもりはありません。ただ、本当に運動は人を幸せにします。生きてるということが実感できますし、運動後も1日中いい気分が続きます。まだ運動の習慣がない人は、日に数分でもいいので、軽めの運動から始めましょう。もしその時間さえもないという人は、スケジュールを見直す必要があるのかもしれません

他にも、食事に気をつける、お茶を飲む、ヨガをする、楽しく人付き合いをするなど、身に付けた方がいい習慣はたくさんあります。しかし、今回は特に基本的で大事な習慣だけをあげました。

習慣を身に付けるのが難しい場合は他の人に宣言をして、少しずつ始めるようにしましょう。行動が習慣化してくると、自分がより今の瞬間に意識をするようになり、感謝の気持ちが持てるようになっていることに気付くはずです。

The Habits of Happiness | Zen Habits

Leo Babauta(原文/訳:的野裕子)