ここ数年、キャンプ、アウトドアがブームですが、仕事に追われていると、なかなか遠出をできないのが実情ですよね。そんな人々のために都内近郊のキャンプ施設でできる、ちょっぴりアーバンな半日アウトドアライフを紹介します。
「都内でアウトドアをするなら簡単でスペシャルな料理をみんなで作ったら、より盛り上がると思いますよ」と、教えてくれたのは、男子料理ユニット"つむぎや"のふたり。金子健一さんとマツーラユタカさんからなる"つむぎや"は、現在、『メンズノンノ』や『オレンジページ』、『料理男子』などで活躍中。そんな彼らが提案してくれる、アーバンなアウトドア料理を一緒に楽しむため、昨年、新豊洲にオープンしたアーバンキャンプサイトWILDMAGICに向かいました。
WILDMAGICは、東京タワーとスカイツリー、レインボーブリッジを見渡せる気持ちのよい空間。ここでの定番はBBQですが、つむぎやさんは車の中にル・クルーゼの鋳物ホーローウェア『ココット・ロンド』とグリルプレート『グリル・ロンド』、カセットコンロ、昨日の夜から塩麹に漬け込んだというお肉と食材を積んできてくれていました。
それぞれの詳しいレシピは、記事後半で紹介します。では、つむぎやさん、よろしくお願いします!
ル・クルーゼがアウトドアにもイイ理由
早速、テーブルの上に調理器具と食材をセットして、料理をはじめたふたり。真っ青に晴れた空の色に、まな板の木の色やル・クルーゼのオレンジ、野菜の色が合わさって早くも楽しげな雰囲気に。
メイン料理の『若鶏のグリル&お手軽チーズフォンデュ』は、塩麹に漬け込んだ鶏肉と豚バラ肉、野菜をグリル・ロンドで楽しむメニュー。お肉や野菜を焼きながら、グリルの空いたスペースでアルミホイルに包んだカマンベールチーズをまるごと加熱し、チーズフォンデュも楽しもうというもの。
香ばしい香りに誘われて試食をすると、お肉はとても柔らか、タレをつけていないのに美味。スタッフ一同は撮影ということをしばし忘れて、味を堪能することに。
「チーズフォンデュにワインを加えると、酸味と甘みが加わって......」、なんて話を聞くと、「それも食べたい!」、と、スタッフ一同はもはや食いしん坊状態に(笑)。その姿に微笑みながら、つむぎやさんは鮮やかなグリーンのアイスクーラースリーブを外し、冷えたロゼのワインをみんなに振る舞ってくれました。肉にも魚にも合うのでアウトドアにはロゼを選ぶのがオススメで、ル・クルーゼのスリーブを冷やしてクーラーボックスにいれておけば、アウトドアでもワインの冷たさをキープできるそうです。
続いて運ばれてきたのは、冷えたロゼと好相性の『ニンジンと生ハムのオレンジ風味のサラダ』。ニンジンと生ハムというシンプルな組み合わせですが、オレンジの香りが爽やかに残る上品な一品です。
アウトドアでの料理では、ひとつの食材でどうやってたくさん楽しむかがポイントのようです。
そして、〆に登場したのが『夏野菜のジャーキーごはん』。
BBQだと肉や野菜を焼くのが中心ですけど、ココット・ロンドを持って行けばアウトドアでも簡単にご飯が楽しめる。ル・クルーゼの鍋は蓋が重くて蒸気を逃がさないので、おいしくご飯が炊けるのがいいんですよね。
まず、ビーフジャーキーをご飯に入れるという発想にテーブルトークは大盛り上がり。そしてアウトドアで炊き込みご飯を食べられるスペシャル感と、ご飯から立ち上るジャーキーの薫した香りに、一同にんまりとしてしまいました。
今回、料理はつむぎやさんに任せっぱなしでしたが、撮影をしながら料理を作って、みんなで食べて、片付けるまでで約4時間。手軽なアウトドアとしては、ちょうどよい時間ではないでしょうか。テーブルには初めて顔を合わせるスタッフもいたのですが、ワンランク上のアーバン料理のおかげで楽しいおしゃべりが絶えない現場でした。
これからの季節はアーバンキャンプもハイシーズンに突入します。ル・クルーゼの鍋を車に乗せたら、レシピは不要。今回のつむぎやさんのスペシャルレシピを、スマホでご活用ください。
虜になった3つのお手軽レシピ
塩麹鶏と塩麹豚と野菜のグリル
~カマンベールのチーズフォンデュやディップとともに
(使用製品:グリル・ロンド マルセイユブルー)<塩麹鶏>
鶏もも肉(固まり) 2枚
塩麹 大さじ3
<塩麹豚>
焼き肉用豚バラ厚切りスライス 2パック
塩麹 大さじ2
カマンベールチーズ 1個
白ワイン 大さじ1
黄パプリカ 1個
アスパラガス 3本
玉ねぎ 1個
- 鶏肉と豚肉を別々の密閉式の保存袋に入れて、それぞれ塩麹を入れ、袋の上から軽くもみ込んで塩麹を全体に広げ、袋の空気を抜いて冷蔵庫に入れ、3時間からひと晩漬ける。
- カマンベールチーズは上の面を端1cm残して丸く包丁を入れて上だけくり抜く。アルミホイルを正方形になるようにカットし、その中央にチーズを置く。アルミホイルを器に見立てて、チーズを囲むように折り込む。
- 野菜はひと口大に切る。
- グリル・ロンドにオリーブオイル少々(分量外)をひき、最初中火で熱し、グリルの半分でまず肉を焼く。片面を焼いて返したら、残りのスペースでチーズと野菜を焼く。
- カマンベールチーズが、とろ~っとしてきたら、白ワインを加えて混ぜながら熱する。
- 肉をキッチンバサミでひと口大にカットし、肉や野菜がこんがりと焼けたら、カマンベールチーズのフォンデュや、あらかじめ作っておいたスパイシーソースと明太サワークリームディップ(後述)をつけていただく。
ディップその1:スパイシーケチャップ
材料ケチャップ 大さじ4
米酢 大さじ1
豆板醤 小さじ1
にんにく(すりおろし) 半片分
作り方ボウルに食材をすべて入れ混ぜ合わせる。
ディップその2:明太サワークリームのディップ
材料明太子 1/2腹
サワークリーム 180g
ディル 2本分
作り方明太子はほぐし、ボウルに入れ、サワークリームと混ぜ合わせる。細かくちぎったディルを加え、さらに混ぜる。
(使用製品:ラムカン(S・フタ付き)(2個入り)フルーツグリーン、オレンジ)
ニンジンと生ハムのオレンジ風味のサラダ
(使用製品:ラウンド・ディッシュ 20cm チェリーレッド/アイスクーラースリーブ WA126 フルーツグリーン)にんじん 1本
生ハム 3~4枚
ベビーリーフ 適量
<オレンジ風味のマリネ液>
オレンジ 1個
オリーブオイル 大さじ2
塩 少々
粗挽き黒こしょう 少々
ミックスハーブ(乾燥) 少々
オリーブオイル 大さじ1
塩 少々
粗挽き黒こしょう 適量
- にんじんは千切りする(あればスライサーを利用する)。
- オレンジは絞って、果汁をボウルに入れ、そこにオリーブオイルを少しずつ混ぜながら加えて、塩、黒こしょうを加えてマリネ液を作る。
- 2のマリネ液に、1のにんじんを加えて約20分漬け込む。
- 器にベビーリーフを敷き、オリーブオイルをふりかけ、塩、黒こしょうをふり、3のにんじんのマリネを盛り、そのまわりに食べやすい大きさに切った生ハムを盛る。さらにその上から黒こしょうをふる。
※ミックスハーブの部分は、バジルやタイム、ミントなど、生のハーブ類を千切りしたものを使うとより美味しくいただけます。またオレンジをグレープフルーツなどに変えても美味しくいただけます。
夏野菜とビーフジャーキーの炊き込みごはん
(使用製品:ココット・ロンド 20cm オレンジ/ライスボール(2個入り)チェリーレッド)ビーフジャーキー 50g
とうもろこし 1/2本
ズッキーニ 1/2本
コンソメ(固形) 1個
水 400ml
バター 10g
米(無洗米) 2合
粗挽き黒こしょう 適量
- ビーフジャーキーはキッチンばさみで食べやすい大きさに切る。とうもろこしは包丁で実をこそげおとす。ズッキーニは5mm幅に輪切りし、その輪切りをさらに6等分する。
- 鍋に無洗米と水を入れ、その上に1のビーフジャーキーとコーン、細かくくだいたコンソメとバターを入れてフタをして20~30分ほど吸水させる。
- 2を中火にかけて沸騰したら、弱火にして10分~12分炊く(途中ふたを少し上げ、水分がきちんと飛んでいるか確認する)。炊き上がったらフタを少し上げ、手早く1のズッキーニを入れて15分蒸らす。
- 蒸らし終わったら、ごはんをよく混ぜ合わせ、黒こしょうをふる。
※普通のお米でももちろんできますが、アウトドアでは無洗米が便利です。
※ル・クルーゼの鋳物ホーローウェアは、火力の調節ができるコンロにて、中火以下で使用してください。火力を調整できない炭火や薪での使用は、鍋の破損につながるので避けましょう。
昨年、新豊洲駅にできた約1.6ヘクタールもの巨大敷地を有するアーバンアウトドアパーク。オートサイト型キャンプ場やカーゴトレーラーカフェなどがある。手ぶらでバーベキューが楽しめるコースや、サイトだけを借りて機材・食材を持ち込めるプランもあり。
東京都江東区豊洲6-1-23 / http://www.wildmagic.jp/
(文/松尾仁、写真/星屋宏道)