「しばらくは外食できないと思うよ」
もしあなたに子どもがいるなら、憐れみを込めてそう言われたことがあるかもしれません。子どもができたと誰かに伝えると必ず言われるような、一種の常套句です。
確かに小さな子どもがいると、外食は難しいように思えます。決して不可能ではないでしょうが、訪れるお店も、いわゆるファミリーレストランのようなお決まりのお店になってしまい、ちょっと寂しい気分になるのです。
米Lifehackerの記事では、子どもがいても思う存分外食を楽しむための方法として、以下の10項目を提案しています。
子ども連れで外食をするときの10の「作戦」
もちろん、「ファミレス」も決して悪くはありません。若い親からすれば、子どもが泣き叫んだり粗相をしたりしても気にならない場所は安心でしょう。しかし、筆者のように食べるのが大好きという人にとっては、ファミレスではなかなか満足できません(わざわざ外食してまで食べたいかというとそうでもない、家でも作れそうな子ども向けのメニューが多いというのが、その理由だといいます)。最近のファミレスではかなり本格的な料理も食べられることもありますが、どこに行っても常に食べられる訳ではありません。
さて、それでは、勇気を出して子ども連れで行ったことのないお店に行く時に親が使える10の作戦を紹介します。
1.必要な物を持参する
「我が家の小さな暴れん坊」をなだめるのに必要な物は、どんな物でも持っていきましょう。お気に入りのブランケット、動物のぬいぐるみ、大好きなおもちゃ、必ず機嫌がよくなるとっておきなどです。美味しい食事を食べている時に、子どもがぐずり始めたら、使える物は何でも使って大人しくさせます。
2.子どもに先に食べさせる
レストランに行く前に子どもに何か食べさせましょう。冗談ではありません、本気です。小さな子どもの親であれば分かると思いますが、子どもは何かを食べさせようとしても、自分の目の前に置かれたものがすべて好きな訳ではありません。最悪の場合、自分の親に向かってだけではなく、レストラン中に響き渡るような声で泣き、叫びます。このような状況では食事を楽しめないでしょうから、レストランに行く前に子どもに何か食べさせておくといいのです。
また、レストランに行ったらまず最初に、子どものためにデザートや好きな物を注文しておけば、ぐずり始めた時に食べ物に頼ることもできます。
3.早めの時間帯に行く
とにかく早めに行きましょう。レストランが混む前に行けば、お店の人も丁寧に対応してくれますし、大勢の人に迷惑をかける可能性も低いです。夕食や昼食の時間を早めに設定するだけで、ストレスはかなり軽減されます。
4.賄賂、交渉、時には脅迫も
筆者がレストランでよく使うというのが、以下の方法です。少し大げさな物言いですが、効果は確かにあるのでしょう。
「Bribery=賄賂」「Negotiation=交渉」「Threats=脅迫」なので、私はこれを「BNT戦略」と呼んでいます。認める認めないに関わらず、親が使う駆け引きの手段としてはもっとも効果的だと思います。
- 賄賂:子どもにおやつやテレビという「賄賂」を与えている親は、あなただけではありません。ほんの数分しか効き目がなかったとしても、なだめるのに必要な時は子どもの喜ぶ賄賂を使いましょう
- 交渉:片や10歳以下の子ども、片やその倍以上の年齢の親(もしくは子どものよく知る大人)。大きく年が離れているとしても、真剣に心を込めて交渉をすれば、通じることがあります
- 脅迫:子どもがゴネたりぐずったりしたら「○○○をやらなかったら、△△△はあげないよ」と言うのは、あなただけが使っているのではなく、かなりよくあることです
5.非常事態を想定する
飛行機に乗ったりホテルに泊まった時のように、常に「非常口」の場所は確認しておきましょう。小さな子どもの手の届くところに赤ワインを置いていたら、非常口(つまり、万が一のときのための対応)が必要になるかもしれません。
非常事態になった場合はどんな行動を取ればいいのか、事前に想像するということは、逆にそれを使わずに済むよう対策しておくことに繋がります。万が一、非常事態が発生してしまったら、速やかに対処しましょう。
6.テレビを見せて気をそらす
外食する時は、iPhoneなどのモバイルデバイスを子どもに与えておくことで、心安らかに食事できます。筆者は、子どもに少しの間大人しくして欲しい時は、スマホでテレビ番組を見せています。子どものお気に入りの番組と、デバイスのバッテリの充電のチェックをお忘れなく。
7.チームワークで役割分担
おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさん、仲の良い友だちなど、何人かで一緒に外食する時は、チーム一丸となって、こういう時は誰が何をするという風に、事前に役割分担や計画を立てておきましょう。
8.お店の人を味方につける
お店の人とはできるだけ仲良くしましょう。素敵なレストランで食事をする間だけでも、お店の人には味方やアドバイザーになってもらえるといいです。時には子どもをあやしてくれる人もいます。レストランに着いたらできるだけ早く気さくな雰囲気を作り、相手にも好意的に思ってもらえるようにしましょう。
(チップ文化のある国の場合に限った話ですが)子どもが床にクリームブリュレを落としてしまうような粗相をした場合は、お店を出る時にはそれに見合うだけのチップをしっかりと払いましょう。
9.子どもの座る場所を用意する
子どもがまだ小さな場合は、ベビーカーや子ども用のイスなどを持って行くようにしましょう。子どもがなかなかじっとしていない時も、できるだけ子どもをきちんと座らせるようにしましょう。
10.会計はお早めに
注文が済んだら、できるだけ早くお会計をしてもらうようにします。そうすれば、非常事態が起こった時も(5の場合)、速やかにお店を出ることができます。
上に挙げた方法はいずれも、少し言い回しが大人本意なものに写るかもしれません。しかし、少なくとも、これで子どもと一緒に外食に出かける障壁は低くなるはずです。
ぜひエッセンスを汲み取ってみてください。事前にしっかりと準備や計画ができていれば、途中で大きなため息をつく回数もグッと減ります。小さな子どもがいるからと諦めないで、たまには美味しい外食を楽しんできてください。
同時に、過去記事・子どもと旅行する前にチェックしたい6つの対策も参考に。
How to Dine Out With Kids | Multiple Mayhem Mama
Samantha Kemp-Jackson(原文/訳:的野裕子)
Image remixed from ZouZou (Shutterstock).