瞑想の良さについては、「悩めるすべての人に贈る瞑想のススメ」をはじめ数々の記事で、これまで何度もお伝えしてきました。瞑想のやり方はいたってシンプルなものですが、実際に瞑想状態に入るのはそう簡単なことではありません。瞑想はメンタルトレーニングであり、必ずしも簡単ではなく、気持ち良いことばかりでもありません。
Redditのユーザーwouldbebuddhistさんがポストしていた記事に、瞑想のプロセスがわかりやすく書いてありました。「始めてすぐの頃は、なぜ瞑想するのが難しいのか」という疑問の答えになりそうです。
瞑想をしている時は、頭に浮かぶことを考えてしまいがちで、呼吸に意識が向きません。まずは頭で考えることに意識が向くのを、できるだけ少なくします。呼吸に意識を戻す度に、どれほど言い聞かせても、意識はまた反対の方向(考えること)に行こうとします。瞑想している時間の半分は、「疲れた。呼吸に集中するのはやめて、リラックスして、ガイド付きの瞑想で済ませよう」と頭の中で思うでしょう。しかし、どんなに頭で考えることが魅力的で抗いがたくても、このような邪念が浮かぶ度に、呼吸へ戻るように努力します。
(中略)
このようなことを何度も、何時間も、繰り返した後に、瞑想ができるようになります。ある日、瞑想するのに座布団が必要でなくなっていることに気付くでしょう。実際のところ、瞑想がどういう状態なのかを説明するのは難しいですが、呼吸から離れた意識を呼吸に戻し、また呼吸に集中する、ということを繰り返すうちに、「何か」を掴むことができます。
腕立て伏せを何度もやっていて、気が付いたら「胸筋を動かせるようになっていた」というような感じです。前はできなかったことが、どうやってできるようになったのかは説明できなくても、ただできるようになります。
言い方を変えると、瞑想というのは「行為」でありながら、習得する「能力」のようなものです。瞑想の状態がよくわからない、瞑想がうまくできないと悩んでいる人も、心配しないでください。
別の見方をすると、瞑想をしている間、常にリラックスしているとしたら、もう少し意識を集中しようと努力した方がいいということでもあります。
What, exactly, will meditation do for you? | Reddit via Ben Casnocha
Melanie Pinola(原文/訳:的野裕子)
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