「ライフハッカー」たちの多くは、さまざまなスキルを持っていることでしょう。ところが、そのせいで仕事を得にくくなることもあります。なぜなら雇い主たちは、ひとつの専門に秀でた人材を求めているからです。多様なスキルがあるのは素晴らしいことです。ただし、履歴書や職務経歴書を書くときは発想を変えてください。履歴書は売り込みツールなのです。
履歴書の専門家で、履歴書評価サービス「RezScore」の共同創立者はこう言っています。
履歴書は「ファクト・シート(概要)」ではありません。自分のすべての業績を書く必要はないし、書くべきではありません。たとえ重要な業績だとしてもです。履歴書は、将来の雇い主から連絡をもらうための売り込みツールです。そのことだけに集中すればいいのです。
相手は何を求めている? 例えば、先方企業があなたのITの経歴よりもセールスの経歴に興味があれば、ITについては書かないでください。何のプラスにもなりません。雇い主にフォーカスした履歴書を作ってください。現在の職場では10%しか時間を割いていない作業でも、新しい職場では90%の時間を使うことになるなら、そのことを話題の中心にしてください。
セールスと同じです。顧客が求めているものを知り、それを売り込むのです。あなたが個人的には「車はスピードが重要だ」と考えていても、顧客が安全性を求めていたなら、セールスは失敗します。履歴書も同じです。
自分が重要だと思う業績は、どうしても履歴書に書きたくなるでしょう。しかし、履歴書の目的は面接に呼んでもらうことです。面接に呼ばれさえすれば、その他のスキルについても話す機会があるはずです。くれぐれも、履歴書には応募職種に直接関係ある業績やスキルだけを書いてください。それがあなたの経歴のごく一部に過ぎなくてもです。あなたの履歴書に募集職種に関係ない事項が並んでいたなら、面接に呼ばれるチャンスは限りなく低くなるでしょう。
Adam Dachis(原文/訳:伊藤貴之)
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