どんな時でもできるだけ知識に基づいた選択をしたいと、誰もが思っていることでしょう。ところが、米心理学メディア「Psychology Today」には、知識があればあるほど選択するのは難しくなるとありました。しかも人間は、目の前に情報があればあるほど、間違った選択をするのだそうです。
まず、人間はどうでもいいことを過大評価しがちです。どんなに大事ではないことでも、何らかの情報を仕入れたいという気持ちがあります。
人間は不確かなことを嫌う心理があります。不確かだということは「不安定であり、不規則であり、危険である」となるのです。情報が無いということに気付くと、脳は赤旗を上げて「気をつけて、これは大事なことかもしれない」という信号を送ります。データが無い時は、価値を過大評価するのです。人間の脳は、情報を見つけるために労力を費やしています。だから情報というのは有益でなければならないのです。
Psychology Todayでは、「人間は単純に何かを調べるのが好きだ」とも言っています。したがって、厳しい選択を迫られた時、学んで情報を得るとドーパミンが放出されるので、すべての違いを知ろうと徹底的に調べます。また、ストレスを感じた時にもドーパミンは放出されることも立証されており、物事を簡単に考えず、より選択が厳しくなるようにして、作業記憶を減少させているのかもしれません。
ライフハッカーではこれまでも、「大きな決断の時に参考にしたい10のアドバイス」など、選択や決断に関する記事はいくつも紹介してきました。そこまで大きな決断ではない時は、まずは単純に「この決断がどれだけ大事なことか?」と自問自答してみましょう。そうでもないと思った時は、選択肢の違いをあれこれ調べるよりも、直感で選んで先に進んだ方がいいのではないでしょうか。
Why Too Much Data Disables Your Decision Making | Psychology Today
Thorin Klosowski(原文/訳:的野裕子)
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