ライフハッカー編集部さま
気づいてしまったのですが...がんばってテキパキ仕事をしていると、そのぶん任される仕事が増えてしまうのです! 私だって生産性は上げたいけど、燃え尽きたくはありません。自分の仕事をうまくやりつつ、上司や同僚のぶんまで押しつけられないようにするには、どうしたらいいのでしょう?
生産性が高く働きすぎな人(Productively Overworked)より
生産性が高く働きすぎな人さんへ
仕事のできる人に、ありがちな悩みですね。まわりが何もかも任せたがるので、ちょっと暇ができたと思うと、すぐに別の仕事がやってくるんですよね。でも、燃え尽きるまでやる必要はありません! テキパキ仕事をして生産性を上げ、オフの時間をきっちり確保しながら、なおかつ、同僚や上司に対しては「効率良く仕事ができるからといって、手が空いているわけじゃないですよ」とアピールするのは可能です。そのためのヒントをいくつか紹介しましょう。■「No」と言えるようになる
まず身につけたいのは、上手に「No」を言う技術です。これまでにも、仕事を断っても気まずくならない方法や、嫌な印象を与えない秘訣を紹介してきました。よくあるアドバイスは、断る際の印象に気をつけるとか、自分の忙しさを周囲に印象づけるとかいうものです。でも、一番効率の良い方法は、仕事を振ってきた相手に直接フィードバックを返し、自分の仕事量を自分で管理することです。
例えば上司には、新しい仕事を追加するなら今やっている仕事のどこかが失われざるを得ない、と理解してもらいましょう。そして、追加の仕事を振る時には、その仕事の優先順位を明確に示す必要があることもわかってもらいましょう。仕事を押しつけられる心配がなくなると、ずっと働きやすくなります。
Photo by Horia Varlan. ■ 捕まらないようにする仕事をどんどん押しつけようとする相手には、とにかく見つからないようにしましょう。たいていの職場では、カレンダーを見て相手の忙しさを判断します。だから、自分の仕事に集中したいのに周囲から手助けを期待されている場合は、カレンダーをブロックして、放っておいてもらうのが一番です。カレンダーが共有されている時は、自分のプロジェクトやToDoの具体的な日時を書き込みましょう。そうすれば、自分のペースで作業ができます。必要ならば、会議室や、オフィス内の別の場所に隠れて仕事をする手もあります。捕まらないし連絡もつかないようにすれば、生産性は上がるし、周囲にも忙しいとわかってもらえます。
それから、メールや通知を受信しても、すぐにチェックするのもやめましょう。受信トレイが整理されているからといって、上司に対する点数稼ぎにはまずなりません。だったら、こまめにチェックする必要はないでしょう。受信トレイを見たら、仕事が次々と舞い込んできて、やりかけの仕事を中断させられるに決まっています。望ましい方法は、ひと仕事片付けてからメールを見ることです。受信トレイに未読のメールが溜まっていくのがイヤな人は、受信したメールを指定の日時に再表示してくれる『Boomerang』などのツールを使いましょう。これまで何度も書いてきたように、朝イチでメールをチェックするのはオススメできません。1日のはじめには、まず本当に生産的なことをして、溜まった仕事を片づけてしまいましょう。そのあとの時間帯も、その調子でいくことをオススメします。
■ 忙しさを証明するそれでも上司や面倒な同僚に捕まってしまった場合には、それをかわす盾が必要ですね。仕事の日記をつけておけば、身を守ることができます。相手が難癖をつけてきたら、日記を見せて本当に忙しいのだとわかってもらいましょう。もし、上司が悪名高い気分屋で、突然現れたかと思うと新しいプロジェクトを3つも押しつけて、あなたが詳細を尋ねるより前にいなくなってしまうようなタイプだとしても、「今はもう手一杯なんですよ。ご覧になりますか?」と切り返したら、あなたの言い分を認めないわけにいかなくなります。
似たようなやり方として、週ごとに仕事を見直す時間を設けて、仕事を頼まれたら引き受けられる時とダメな時を自分で把握しておきましょう。毎週1時間かけて、今任されている仕事とその重要性を再確認すると、仕事の効率が格段に上がります。仕事を見直す時間をつくることで、今集中すべき仕事がわからず、ほかのプロジェクトを引き受ける余裕がどれくらいあるかもわからない、という事態を避けられます。それにこの方法は、自分が今取り組んでいることや優先事項を周囲にアピールするチャンスになります。うまくいけば、周囲の人も、あなたに余計な仕事を押しつけないでくれるかもしれません。
Photo by Frederik Rubensson. ■「忙しそうに見せる」のもアリ最後のアドバイス。時には、「忙しそうに見せる」のが有効な場面もあります。ここまでは「No」と言うなどの方法で、仕事量をセーブするコツを紹介してきました。それでも、遠慮しないタイプの同僚や上司はいるので、やっぱり仕事を押しつけられそうになる局面は出てくるでしょう。残念ながら、たいていの人は、相手の忙しさを見かけで判断します。実際にどれだけ仕事をしているかは考慮してもらえません。相手が疲れきって参っている様子でもなければ、まだ仕事を頼んでも大丈夫だと考える人はいるのです。この手の人に対抗する一番の方法は、あなたではなく、相手のマインドセットを変えてしまうことです。
面倒な同僚を遠ざけるのに私がよく使う手は単純で、作業中にヘッドホンを着けるだけです。そうすると、同僚のほうで空気を読んでくれます。全員に関係する、目に見えるプロジェクトに取り組むのも1つの手です。ほかの人たちはあなたにそれ以上仕事を頼みにくくなりますし、あなたも切り札が得られます(「その仕事を引き受けてもいいけど、そのためにはこのプロジェクトをいったん中断しないと」)。いつでも「ハイハイ、今やってますよ(ウソ)リスト」を用意しておくのも手です。これは、どうせやらなくても問題ないことがわかっているようなタスクをまとめたリストで、余計な仕事が回ってきそうな時には盾として使えます。そのリストを示して、「次はこれをやらなきゃいけないから」と言っておけばいいのです。本当は永遠に取りかかるつもりがなくたって構いません。それから、どこへ行くにも紙と鉛筆を持ち歩くのも、良いアピールになります。
誰が見ても「忙しい人」と思ってもらえるように、それらしく振る舞いましょう。忙しいビジネスパーソンという表の顔と、仕事量をセーブして余裕綽々の裏の顔という、2つの顔を使いわけることになります。でもそうすることで、結果的には生産性を上げることができます。効率良く仕事をして、自分のキャパの範囲内で適度に忙しくしながら、周囲から仕事を押しつけられないかと心配しなくて良くなるのです。
Image made using minoru suzuki(Shutterstock).では、健闘を祈ります。
ライフハッカー編集部より
Alan Henry(原文/訳:江藤千夏/ガリレオ)
Title image by Anna Frajtova(Shutterstock).