ベッドで寝ている時に、最高にクリエイティブなアイデアを思いつくことが、実は多いのではないでしょうか。事実、横になっている状態は、イノベーションを加速させ、新しいアイデアやクリエイティブな思考を生み出しやすいという研究結果がありました。オーストラリア国立大学の研究で、20人の被験者にアナグラムを解いてもらう実験をしました。被験者が横になっている時は、立っている時より10%早く問題を解けました。

研究者であるLipnicki博士は「人間が横になっている時は、脳内の化学物質に何か変化が起こるのだろう」と結論付けました。サイエンスとテクノロジーに関するニュースメディア「PhysOrg」で以下のように言っています。

「理論的に、人間は横になっている時よりも立っている時の方が、脳内でノルアドレナリンという化学物質がより多く放出されます。ノルアドレナリンが、クリエイティブな発想やアナグラムの解読を抑止している疑いがあります」

横になったところで、計算問題がたくさん解けるわけではないと思いますが、何か洞察力が必要な問題には効果がありそうです(いわゆる「ひらめく」瞬間が訪れやすいということです)。

この研究は特別に新しいわけではありませんが、次回、何かクリエイティブなひらめきが必要になった時は、ひとまず横になってみてはいかがでしょうか。

Creative thinking: try lying down | PhysOrg

Melanie Pinola(原文/訳:的野裕子)

Photo by Moyan Brenn