魚を焼くのはそれほど難しくはありませんが、他のことに気を取られていると、うっかり焦がしてしまうことも...。
料理メディア「America's Test Kitchen」で、時間をかけずに魚をこんがりとおいしく焼く方法を紹介していました。そのコツはなんと「砂糖」だとか。フライパンを熱したら、ほんのひとつまみの砂糖を魚の片側にパラパラと振りかけます。振りかけた面から焼き、焼き色がついたらひっくり返します。その後、フライパンごとオーブンに入れ、約220度で魚全体に火が通るまで焼き上げます。
片側に砂糖を振りかけてフライパンで焼き、その後にオーブンで仕上げるこの方法は、魚だけでなくステーキや骨付き肉などにも応用できます。また、上のデモビデオの中でも繰り返し言っていますが、砂糖を使うからといってご心配なく。砂糖の味は全然しないそう。
なぜ砂糖がこんがり焼くのにいいのかと、疑問に思っている人もいるでしょう。砂糖に含まれるスクロースという成分は、約93度になると魚の表面で「フルクトース」という成分に変わるのです。アミノ酸と糖を加熱すると褐色変性するメイラード反応に必要な温度(通常は約153度)よりも、かなり低い温度でメイラード反応が起こるため、こんがりと焼き色が付いていながら、おいしく仕上げられます。
この方法を使えば、魚をフライにするのが面倒な人や、煙の臭いが充満するのに耐えられない人なども、こんがりおいしく魚を調理できます。本当に甘くならないのか半信半疑の人も、ぜひともお試しあれ。
Make Beautifully Browned Fish Without Risk of Overcooking | Americas Test Kitchen
Alan Henry(原文/訳:的野裕子)