「敏腕クリエイターやビジネスマンに学ぶ仕事術」として、これまで20回にわたってお送りしてきた"HOW I WORK"シリーズ。毎回、アプリやツール、タスク管理法など、彼らの仕事術には参考になるところがたくさんありました。そこで、これまでに挙げられた方法を一旦まとめ、3回に分けてオススメのツールやアイデアを選り抜きで紹介します。
「人気のあるツール」、「メールとの付き合い方」をまとめた第1回、「時間とタスクの管理術」の第2回に続き、今回は「これまでにもらったベストなアドバイス」をまとめます。
誰かの格言をはじめ、家族や友人からの言葉など、心に残るアドバイスは彼らの原動力になっているようです。今回は「人生に効く」と「仕事に効く」の2つに分けて、紹介します。■人生に効く、心に留めたい言葉
コールトン: 「人に優しくあれ。自分が思う以上に大事なことだ」です。
フェリシア:「ひとつのことは、すべてに通じる」。演技クラスで聞いた言葉で、毎日、反芻しています。特に中途半端なことをしたくなった時、肝に銘じるようにしています。
フェリス:「あなたは長い時間をともに過ごしている5人の平均だ」
カテリーナ:英知とは、実に平易なものであって、たいしたものではない。思いやりを持とう。定期的にフロスで歯をキレイに。全力を尽くせ。友人宅の道まで芝生を生やしっぱなしにするな。英知とは、常にシンプルであるが、簡単なものではない。
デーヴ:「あなたをここまで連れてきたものが、あなたをあそこへ連れて行くわけではない(What got you here won't get you there.)」 ニール:「生きている時間より死んでからの時間の方が長い(You're going to be dead a lot longer than you're going to be alive.)」
カザリナ:「成功を祝う時間を持とう」です。私は自分のやっていることを心底楽しんでいます。ですが、自分たちがやり遂げたことの意味や価値を、少し立ち止まって、じっくり振り返る余裕がないときもあるのです。
スーザン:「年齢に気後れするな」。ModClothが第一回投資ラウンドを行っていたときに、弁護士さんから言われた言葉です。私たちは若かったので、多くの投資家たちは、いわゆる「大人の監視」を入れたがっていました。今はもう、いろんな意味で若くないですが、「私たちと働きたいと思ってくれる人はみな、飾らない額面どおりの自分たちを選ぶべきなのだ」ということを肝に銘じています。
メイソン:旅行にまつわるものですね。「荷物は必要なものの半分に、現金はその2倍にすべし」というもの。このアドバイスのおかげで、世界中を身軽に旅行し、ステキなお土産とともに帰宅しています。■仕事に効く、勇気が出る言葉
マーク:「良い、安い、速いのうち、2つを選ぼう」です。
エリック:「『自分の非凡な才能を発揮できるアクションは何か?』を理解し、それ以外は他人に委ねよ」。ModClothの開発者Mike Maples Jr氏の言葉です。
ジーナ:「欲しいものがあれば、追いかけなさい」という父の言葉です
マーティン:「最初の直感を信じよう。たいていそれが正しいはずだ」
シムズ:若い頃「気に入らない仕事でも10年は続けろ」とよく言われたものですが、起業家の人たちにインタビューし始めると、みな口をそろえて、「やりたいことは待たずにすぐ始めるべし」と言ってくれました。彼らが正しかったです。
アトウッド:「何かを選ぶ時は、自分がちょっとビビるぐらいの選択肢を選ぼう。100%安全なものは、自分を抑制してしまう」。
シェルハマー:「あなたをまごつかせているのはあなた自身なのよ」という母からの言葉は、自分を解放してくれましたね。マドンナの「貧しいとは、他人の承認に自分の楽しみを委ねることだ」という言葉も好きです。あと、アンティーメイム(Auntie Mame)の「人生は宴会だ。おめでたいやつほど飢えている」も。いずれのアドバイスも、基本的に「自律的に生きよ、他人のことを気にするな」という趣旨を言っているのだと思います。僕はこういうのが好きですね。
ジョブソン:私が大好きなのは、思想家のラルフ・ワルド・エマーソン氏(Ralph Waldo Emerson)の「熱意」にまつわる格言です。
「熱意こそ、成功の最も強力なエンジンである。何かを成す時は全力を尽くそう。魂のすべてを注ぎ込もう。自分の個性をそこに刻むのだ。積極的でエネルギッシュに、熱意と誠実さがあれば、きっと目的を達成できるだろう。情熱なしに達成された偉大なものなど、どこにもない」
また、米ラジオ番組「This American Life」のイラ・グラス氏(Ira Glass)が、凡庸から卓越したものへと導くコツについて語った、この言葉も好きです。
「自分にとって面白いものを作ろうと自身を向かわせることは、本当に大変です。すべての番組、すべてのコーナーで成功することは、きっとできないでしょう。基本的にヒトが作るモノというのは、自然の法則や空気力学の法則のようなもの。どんな書き物も創造物も凡庸になりたがります。つまり、すべての書き物の本質は凡庸なのです。原子が宇宙に向かって分散するように、凡庸に向かいます。すべてのものは凡庸になりたがるわけですから、凡庸を超えるモノを作ろうというのは、クソみたいな行動です。生活のためであろうとなかろうと、本当に面白いモノを作りたいと思っている皆さん、いいモノにするためには、自分の中から多くの意思を引き出さなければなりません。いわば番組の初回を作ったときと同じような気持ちです。何も変わってはいません。それこそ、何かを作り出す前提なのです」
それでは最後に、フェリシア・デイさんからのアドバイスを載せます。
フェリシア:やりたいことがあるなら、あれこれ思案するのをやめて、まずはやってみましょう。
いま、彼らが自分たちのビジネスができているのも、すべて最初の一歩をしっかりと踏み出したからに他なりません。「勇気を持って踏み出す」ことの大切さをあたらめて感じます。
「敏腕クリエイターやビジネスマンに学ぶ仕事術」ことHOW I WORKシリーズは、これからも更新していく予定です。お楽しみに!
(ライフハッカー[日本版]編集部)