ライフハッカー編集部様
Google Apps for Businessの「無償版」の新規登録ができなくなった(英文)って本当ですか? 最悪です! ちょうど独自ドメインを取得してGoogle Appsを使おうと思っていたのに! 代わりに、メールやカレンダー、その他のツールをお金をかけずに利用する方法はありませんか?
無料で使いたい(Free Reign On My Domain)より
無料で使いたいさん、こんにちは。
残念ながらあなたの言う通りです。まだGoogle Apps for Businessに登録していないのなら、もはや手遅れです。Googleによると既存ユーザーは据え置きとのことですので、以前からGoole Appsを無料で使っているユーザーは、引き続き無料のまま使えるようです(少なくとも今のところは)。
これから新規登録してGoogle Appsのメール、カレンダー、クラウドストレージなどのサービスを使いたい場合は、年間50ドル(日本版は年間6000円)を払わなければなりません。とはいえ、まだ落ち込むのは早すぎます。他に優れた代替サービスはあり、その多くは無料です。以下にどんな選択肢があるか見ていくことにしましょう。■Googleにこだわるなら
Gmailで「yourname@yourdomain.com」のような独自ドメインのメールアドレスを使いたいだけならGoogleがそのやり方を解説してくれています。
ただし、この方法にも欠点があります。メールクライアントによっては、送信元メールアドレスがyourname@yourdomain.comではなく、yourname@gmail.comのように表示されてしまったり、Gmailのメールアドレスがメールヘッダーに表示されてしまったりします。とはいえ、洗練されたGmailのインターフェースや、検索、フィルターなどの便利で使いやすい機能を独自ドメインで利用できるのは素晴らしいことです。
独自ドメインでGmailを使いたいだけなら上記の方法で十分かもしれません。そうではなく、クラウドストレージ(Google ドライブ)やカレンダー(Google カレンダー)、ツール(Google ドキュメントなど)を独自ドメインに関連づけて使いたいなら、他の方法を探る必要があります。
Image by Adria Richards. ■別個の無料アプリを組み合わせる以前、脱Google講座の記事で代替サービスを紹介しましたが、機能ごとに別個のサービスを組み合わせてGoogle Appsのように使うこともできます。
・メール:Gmailの替わりにOutlookを使うOutlookアカウントを自分のドメインに結びつけるには「Windows Live Admin Center」へ行きます。ただし、Outlook.comはIMAPをサポートしていないことに注意。ほかの選択肢なら、「Zoho Mail」も優れた無料メールサービスです。
・カレンダー:Google カレンダーの替わりにZohoカレンダーを使う
ウェブベースのカレンダーでは唯一、Google カレンダーの替わりとなり得るツールです。また、あなたがAppleユーザーならiCalとiCloudを連携させて、デスクトップとウェブを同期させて使うのもよいでしょう。「1Calendar」も候補に入れるべきウェブベースのカレンダーサービスです。
・生産性ツール:Office Web Appsを使う
Office Web Appsは個人向けなら無料で使えるオンラインアプリケーションです。ドキュメントの保存にはSky Driveが無料で使えます。Word、Excel、PowerPointなどのOfficeドキュメントをウェブ上で簡単に編集でき、デスクトップ版のOfficeドキュメントとの互換性も問題ありません。Outlookを自分のドメインのメールアドレスにリンクさせて、OutlookアカウントでSkyDriveを利用すれば「Gmail with Google AppsとGoogle ドライブの組み合わせ」と同じような連携が可能です。他の選択肢としては、「Zoho Office」も無料で同等のサービスを提供しています。
・クラウドストレージ:Dropboxを使う
米Lifehackerでもお気に入りのクラウドストレージサービスです。簡単に大容量スペースが取得でき、プラグインやアドオンも豊富。さまざまなウェブサービスとも連携できます。MicrosoftファンならSkyDriveがよいでしょう。クラウドストレージもいまや戦国時代。米Lifehackerでは各社の比較チャートを作成していますのでご参考まで。
■自分のドメインで使えるオフィススイートGoogle Appsだけがウェブベースのオフィススイートではありません。他にも素晴らしいツールはあります。無料のものもありますが、多くは有料です。以下に、いくつかの代替サービスをご紹介しておきます。
Zoho Officeはツールも豊富なオフィススイートで、Google AppsやGoogleアカウントとも連携できます。Zoho Mailは優れたソート機能とフィルター機能を備えています。Zoho Officeにもワープロやスプレッドシート、プレゼンテーションなど使い勝手のいいウェブアプリがそろっています。ほとんどのアプリは個人向けなら無料で使えます。メールは、1ドメイン/3ユーザーまでなら無料で、それぞれ5GBの受信箱がついています。無料のオールインワンパッケージを探しているなら、Zohoがおすすめです。
メールにOutlook、生産性ツールにOffice Web Apps、クラウドストレージにSkyDriveを選んだなら、いっそオールインワンのMicrosoft Office 365を使いましょう。Microsoft Office 365は1ユーザーあたり月6ドル(日本版は490円)で、豊富な機能が使えます。メールとカレンダーだけなら1ユーザーあたり月4ドル(日本版は330円)のプランもあります。
ZohoやMicrosoft以外にも選択肢はありますが、コスト面を考えるとこの2つがベストです。例えば、Teamlabや VMWare's Zimbraも調べてみましたが、Teamlabは機能のわりに料金が高すぎます(明らかに大企業向けで個人ユーザーには不向き)。VMWare's Zimbraはもともとウェブベースの無料アプリとしてスタートしましたが、VMwareに吸収された後は完全に企業向けアプリになってしまいました。
Googleの発表がある前は、すべてうまくいっていました。しかし、もはやGoogle Apps for Businessの無償版に新規登録はできないのです。この事実を受け止めなければなりません。とはいえ、独自ドメインでGmailが使えさえすればよいという人も多いはず。それならわずかな設定で可能です。
思い切ってGoogleをあきらめるなら、MicrosoftとZohoがもっとも妥当な選択肢です。両者とも今のところ無料サービスを提供しています。ただし、Googleの今回の発表を受けて、両者がどう動くかは注目です。これをチャンスとユーザー獲得のために何か手を打ってくるかもしれません。各社の動向を注視しつつ、Google以外のサービスも積極的に試してみてください。
ライフハッカーより愛をこめて。
Alan Henry(原文/訳:伊藤貴之)