英語のことわざに「ラクダは皆でデザインした馬だ」という言葉があります。全員の意見を取り入れるとろくなことがない、というような意味です(ラクダには気の毒ですが)。いわゆる「集団思考」に陥ってしまった集団は、皆の合意を得ようとするあまりに、個々人のよいアイデアを見失いがちです。素晴らしく秀でた何かを作り出そうとするよりも、互いの背中をさすり合い、なあなあになっていきます。

AmazonのCEOジェフ・ベゾス氏は、「2つのピザルール」でこの問題を解決しました。生産性向上系ブログ「99u」によると、ベゾス氏は自分のチームのサイズ(人数)を選ぶ基準として、ピザを使いました。基本的に、2つのピザで賄えないチームは大き過ぎるというのです。

脳はたくさんの人間を管理することができません。したがって、少ない人数のチームの方が働きやすいのは当然です。自分の所属する組織やチームで、独自のアイデアがダメになってしまうようであれば、それは「2つのピザルール」を適用する時かもしれません。少なくとも、その集団から離れて自由に食事を楽しんだ方がいいでしょう。つまり、自分のアイデアが生かせるところに行った方がいいということです。

The Jeff Bezos School of Long-Term Thinking | The 99u

Adam Dachis(原文/訳:的野裕子)

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