最近、届いたメールにこんなものがありました。そのメールは要望を伝えるためだけに送られたはずなのに、読んでみると実に3ページ分もの長さでした。言いたいことはたった3行分の内容なのに、送信者はなぜそんな短編小説のようなメールを送ってきたのでしょうか。言うまでもなく、私はそのメールを全部読みませんでした。返信もしませんでした。そんなあまりにも長いメールを、わざわざ読もうと思いますか?
■長いメールは読まれないほとんどの人が毎日メールをやり取りすると思いますが、メールできちんと意思疎通するには、かなりのコミュニケーション力が必要です。うまくコミュニケーションができる人には、メールはかなり強力な味方になります。しかし、メールのコミュニケーションがうまくいかない人は、まずはメールの長さを確認してみましょう。メールでの意思疎通がうまくいかない要因として、「長すぎる」ことは大きな割合を占めます。
というのも、メールが読まれない理由の上位には常に「メールが長過ぎるから」というのがあります。長いメールを書いたからといって、いい仕事をしているわけではありません。それどころか、メールの受信トレイを空にすることと日々格闘している人にとっては、何ページにも及ぶようなまとまりのないメールは面倒事でしかなく、読むのは後回しにされてしまいます。
■メールを短くするコツつい長くてダラダラしたメールを書きたくなるかもしれませんが、やめましょう。もし自分が長いメールを書いてしまっているのなら、もはやメールではなくて直接話した方がいいです。メールを書くのであれば、短く簡潔にすればするほど読んでもらえるようになります。そのことを十分理解した上でメールを書く努力をしましょう。
ここからは、メールが長くなるよくある理由、やってはいけないことを10個ご紹介します。メールが長くなりがちな人は、よく読んで自戒しましょう。
・何が言いたいのか自分で分かっていないたまに電話をかけてきたのに「おー、どうしたの?」と言う人がいて、「いや、知らないよ...電話をかけたのそっちだし」と言いたくなります。何か言いたいことや聞きたいことがはっきりするまで、メールを書くのは待ちましょう。
・何を言っているのか自分で分かっていないこれは、会話や会議などで自分の無知をごまかすために、延々と話しているような状況に似ています。自分が知らないことを隠そうとして、より饒舌になる(たくさん書く)ということです。忙しい人にメールを送る時に、会社では割とよくある光景です。
・長い署名は必要ない 画面の半分くらいありそうな長い署名を、すべてのメールに付けるは必要ありません。返信はたった一言なのに、署名が画面の半分もあるようなメールを送ったことはありませんか? 同じく、不要な画像添付や引用もやめましょう。 ・本を書いているのではない メールは本ではありません。追加情報や資料があるなら、本文にすべて書くのではなく、添付にした方がいいのではないかと考えてみましょう。 ・迷惑メールになっている大きな会社にありがちなことですが、これまでの進捗を互いに確認するために、長いメールを送らなければならないような気になっている人がいます。これは何も離れたところにいる人だけではありません。1つ下の階にいる人から、毎日長い報告メールを受け取っていたことがあります。必要ないです。
・とりとめもない1行で終わる質問をするために、2ページものメールを書くのはやめましょう。はっきりと簡潔に。よろしくお願いします。
・面倒なことを先送りにしない 説明する時間を別に取ったりせずに、すんなりとメールを書き進めてください。「以下を参照に...」というようなメールを受け取ったことがありますが、45ページもあるメールを行ったり来たりしながら読みたくはありません。 ・メールにしない方がいい 会議で話した方がいいようなことは、メールで送らないでください。もしくは電話にしてください。伝えたい内容によっては、メールが最適だとは限りません。数行の説明では足りないような場合は、直接その相手と話した方がいいでしょう。 ・メールは分けた方がいいある上司が、自分のチーム全員にメールをまとめて送ったとします。効率を重視したのかもしれませんが、複数の内容や目的のメールを1つにまとめてしまうのは、送られた全員にとってよくありません。受信者が「全員に返信」をした場合、後でさらなる混乱を生みます。
・メールを編集していない メールを書いたら、送信する前に読み直して編集しましょう。誤字・脱字や間違いを正せるだけでなく、内容や言いたいことも編集するようにしましょう。「メールは送信する前に必ず読み直す」このルールは徹底してください。 ■メールで言いたいことははっきりと現代はハイスピードコミュニケーションの時代なので、あまりにも長いメールは誰にも読まれません。簡潔で要点がはっきりとしているメールなら、受信者も内容を理解しやすいです。短くて読みやすいメールは長いメールに勝る、ということを覚えておいてください。
10 Reasons Your Emails Are Too Long | Time Management Ninja
Craig Jarrow(原文/訳:的野裕子)
Image remixed from auremar (Shutterstock).