2012年も終わりに近づき、寒さを増してきましたね。冬にはおいしいお鍋やケーキ、お正月のお餅の誘惑がいっぱい。それらを少しひかえて、2013年はダイエット成功の年にしてみてはいかがでしょう。

ダイエットといえば、夏こそ痩せ時! と思っていませんか? でも、これが間違い。実は日本の場合は気候の関係で、もっとも太りやすいのは梅雨から夏にかけてだといわれています。湿度が上がり空気がジメジメしてくるとむくみが酷くなる原因にもなります。夏にかけて自分のカラダが太っていくのを感じて、余計に「よし、今年の夏こそダイエット!」という考えてしまうのかもしれません。

では、本当に痩せやすい時季はというと? 冬、というのが正解のようです。ダイエットカウンセラーの伊達友美さんの著書『愛されボディダイエット』(幻冬舎)を参考に、私自身のダイエット記録も交えながら、効果的だと思われるダイエット理論を紹介します。ダイエットの基本は「摂取エネルギーを減らす」こと。そしてその単純な方法にも、冬だからこそのポイントがあるのです。

冬眠前の熊と同じ

10月ごろから気温がだんだん下がってくると、冬の寒さに耐えられるように体内にエネルギーを蓄えようとするのだといいます。私たちもやっぱり動物。冬眠前の熊がたくさん食べておくのとエネルギーのため方は同じなのです。

体内のエネルギー消費量が増えて食欲が増進しているときに、他の季節と同じ熱量の食事しか食べなければ、

摂取エネルギー量消費エネルギー量


の図式が成り立つというわけです。

とはいっても、冬に摂取エネルギーの不足で、冷え性になってしまうのも問題。冷えはダイエットの天敵。身体を冷やさず、エネルギーを消費しやすい体質に改善する必要があります。食べ物を<身体を冷やすもの>から<身体を温めるもの>に切り替えるだけでも、効果が期待できるようです。

身体を温める食べ物を摂りましょう

身体を温めるのに役立つ調味料は以下のようなものです。

・七味唐辛子

・刻みねぎ

・ニンニク

・生姜

・タバスコ


七味唐辛子の辛さは発汗を促し、体温を下げてしまいそうな印象があります。しかし実際はそうではなく、「発汗後にカラダを冷やしてしまう一味トウガラシと違って」おり、「黒コショウ、麻の実、粉サンショウ、陳皮(ミカンの果皮を陰干ししたもの)、ケシの実、シソの実、青海苔、ゴマなどから6つの食材を加えて全7種類のスパイスに仕上げた(中略)、非常に優れた国産のガラムマサラ(インドの混合香辛料)」とのこと。

また、タバスコも同様に「ミネラルたっぷりの岩塩で塩味をつけているだけでなく、これはスパイスの中でも数少ない発酵調味料」として、身体を温めてくれるのだといいます。

さらに、外食時も料理をするときも、なるべく温かいものを選びましょう。朝コップ一杯の水やジュースを習慣にしている人は、冷蔵庫で冷やしたものではなく、常温のものを。辛いものを食べた後に、口の中を冷まそうと水をがぶ飲みすると身体が冷えてしまいますからご注意。

さらに伊達さんの著書の中では、自分でおやつを作るならお汁粉がよいと書かれていました。栄養面からみても効果的で、脂肪燃焼を促す植物性たんぱく質をたくさん摂れるうえに、お汁粉に使われる小豆にはカリウムが豊富だというのです。

ダイエットするなら冬!を実感

人の身体は変化を拒みます。体重が減少すると動物的な本能から、どうにか太ろうとさまざまなホルモンを出し始めます。ここで以前の食事量に戻して大食いをしてしまっては努力が無駄になりますよね。

仮に食事量を制限しても、3ヶ月の間病気にならなければ、脳は「ダイエット後の体重や体脂肪で危険ではない」と感じるそうです。痩せたところで満足せず、3ヶ月を無事過ごせたところではじめて、「ダイエット成功」といえるでしょう。

個人的な体験談ではありますが、ダイエットは冬に限ると身を持って実感しました。昨冬、朝のランニングを続けたところ、1カ月で一気に5kg痩せました。その半年前、昨年の夏も冬と同じ距離を1ヵ月走ったのですが、体重の推移は平行線。何もしなければ太っていたかもしれません。案の定、今年の夏はランニングを怠けたので、夏バテで食欲不振になったにもかかわらず、3kg体重が増えました...。私には、冬の夜明け前のランニングはすごく気持ちよかったです。

ダイエットを成功させたいというなら、冬に頑張るほうが効果が実感できて嬉しいですよ。

(大山奏)

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