常に頭痛に悩まされている人にとっては、鎮痛剤を飲んでいる間だけが心安らかな時間かもしれません。鎮痛剤はガンガンと絶え間ない頭痛から解放してくれ、代わりに平穏な時間をもたらしてくれるものです。しかし、鎮痛剤を常用し過ぎるのは大きなリスクがあるようです。
医療系ニュースサイト「Medical News Today」に載っていた最新の研究によると、イププロフェンやアセトアミノフェンのような鎮痛剤を週に2回以上飲み続けると、長期間の難聴につながるということがわかりました。あなたが頻繁に頭痛に悩まされているのは、エンジン音や騒音などでうるさい場所に長時間いても耐えられるせいという可能性もあります。しかし研究者は、鎮痛剤としてよく使われるアスピリンの常用は、長期間の難聴と何の関連もなかったと言います。
頭痛持ちの人が、長時間うるさい場所にいることと、非アスピリンの鎮痛剤を常用していることに何の相関関係もないのであれば、それ以外の鎮痛剤が長期間の難聴の原因になっていると考えられます。そこでこの研究では、14年間にわたって62691人の女性を調査しました。その結果、「鎮痛剤を飲む回数が増えること」と「難聴になる可能性」に関連があることがわかりました。
イブプロフェンを飲む回数が週に1回以下の女性よりも、週に2~3回飲む女性の方が、難聴になる可能性が13%も高いことがわかりました。イブプロフェンを週に4~5回飲む女性は、難聴や聴覚障害になる危険性が21%に増加し、週に6回以上飲む女性は、その危険性が24%になっていました。
筆者もひどい頭痛持ちで、最高潮に痛い時はガンガンと響き渡るような痛みよりも難聴になった方がマシだと思うくらい、痛みでまともな思考ができなくなっていました。しかし、頭痛がない時に考えれば、難聴にならなくてよかったと思うそうです。だからこそ、鎮痛剤と共に過ごした蜜月にはそろそろ終わりを告げることにしたとか。さよなら、イブプロフェン&アセトアミノフェン。
Republished from http://jezebel.comErin Gloria Ryan(原文/訳:的野裕子)
Photo by Thinkstock/Getty Images.