仕事、通勤に加えて、送別会や忘年会などのお付き合い、研修、デートと公私にわたるイベントまで入ってくると、スケジュールを管理するのはかなり大変。米紙「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、スケジュールと体のリズムを合わせると効果的だと証明する結果が、どんどん増えてきているそうです。

ここで言う体のリズムとは、睡眠時間のことだけではありません。認識作業がよくできる時間、運動が効果的にできる時間、難しい交渉や話し合いがうまくいく時間ですら、一日のうちで異なるのです。ウォール・ストリート・ジャーナルでは、以下のように説明しています。
体内時間にスケジュールを合わせるのは難しいかもしれませんが、健康にとって絶大なるメリットがあるのですから、やってみるだけの価値はあります。アメリカ・南カリフォルニア大学の分子計算生物学のSteve Kay教授は「体内時間のリズムを分断することは、糖尿病やうつ、認知症、肥満などと関連がある」と言っています。体内時計が日照など自然からの刺激に反応していて、代謝機能や心臓血管系の行動リズムと同調している時、Kay教授曰く「日々の生活が研ぎすまされる」のです。

人間の体はそれぞれ少しずつ違うので、自分にピッタリと合った体内時間を見つけるのは、簡単なことではありません。ウォール・ストリート・ジャーナルの記事を書いたSue Shellenbargerさんは、自分のリズムを見つけ出す方法として、アドバイスをしていました。

研究者は、被験者に普段通りのスケジュールを数週間こなしてもらって、体内時間を見つけ出します。十分に眠れているか、眠たくなってからベッドに入っているか、自然と目が覚めているかなどを調べます。睡眠が十分にとれている場合、外的要因によってスケジュールが乱されていない場合は(これが実験室で検証を行う理由です!)、自分のピークや休息が必要な時間は体が教えてくれます。私の場合は、コーヒーを飲まないようにして、普通に食事を取るようにすると、体内時計をチューニングしやすいです。

少々こじつけのように思うかもしれませんが、一日の行動をシンプルにすることでも、体内時間がわかりやすくなります。細かいすべてのスケジュールを、体内時間に合わせて管理することはできないでしょう。しかし、自分のピーク時間を知り、一日を通して仕事や作業をそれぞれ効率よくこなすために利用することは、良いアイデアではないかと思います。

以下のリンク先のウォール・ストリート・ジャーナルの記事(英文)には、仕事や作業別の一般的な最適時間が載っていますので、平均を参考にしたい人はチェックしてみてください。

The Peak Time for Everything | Wall Street Journal

Thorin Klosowski(原文/訳:的野裕子)

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