「仕事の面接を受ける際に自分のパフォーマンスを評価してくれるのは面接官である」と聞くと正しいような気がしてしまいますが、実はそうではありません。米紙『Wall Street Journal』は、警備員から受付に至るまで全ての人が、面接を受けに来るあなたを観察しているといっています。

面接の重要な役割のひとつに「その職場の雰囲気に適した人材かどうかを見極める」というのがあります。面接までの時間をどのように過ごすのか、履歴書を手渡しに来る際にどんな雰囲気の人だったのかなどは、受付の人が見ているはずです。この情報は意外にも、採用の最終的な決断に影響を与えることが多いのだそうです。

あなたを見ているのはアシスタント業務の人たちだけではありません。最初の面談より前に、面接やビデオ会議の日程を決めるために電話するなどのコミュニケーションが発生した場合、第一印象はもうその場で出来上がってしまっているのです

「賢いリクルーターは、旅行代理店や空港から面接場まで車の中に一緒にいた運転手、オフィスツアーに連れて行ってくれたスタッフなどにフィードバックを聞きます」

と語るのは「PepsiCo」社や「Electronic Arts」社の元人事部長であり、現在は職場レビューサイト「Glassdoor.com」の取締役を勤めるRusty Rueff氏。

つまり、履歴書を届けに行く時や面接に向かう途中でも、その過程にいる全ての人たちに見られていることを意識するに越したことはないということ。警備員と他愛もない会話をしたり、受付の人に丁寧な挨拶をしたりというのが、もしかしたら採用/不採用、ひいては人生の大きな分かれ道となる可能性があるわけです。

The Receptionist Is Watching You | The Wall Street Journal

Thorin Klosowski(原文/訳:まいるす・ゑびす)

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