新幹線で都内に入ったことのある人であればお気づきだと思いますが、乗車券に書かれている「東京都区内」の文字。
これは JRの特別な運賃計算である「特定都区市内」の東京都版ですが、この「東京都区内」とは具体的にどの区間を指しているのでしょうか?
大宮は? 舞浜は?など、地図で何県に位置しているのかとは別に、JRが規定する「東京都区内」なのかどうかがわからない駅はありませんか?
「JRおでかけネット」によると、東京都区内は以下の図のようになるようです。

常磐線だと「金町駅」、埼京線だと「浮間舟渡駅」、中央線だと「西荻窪駅」、京浜東北線だと「蒲田駅」、京葉線だと「葛西臨海公園駅」、総武快速線だと「小岩駅」までの範囲が、東京都区内になります。
新幹線で都区内のきっぷを買った場合、この範囲内であれば、どの駅から乗っても同じ運賃になります。
つまり、都区内が1つの駅として扱われるのです。これは都内とほかの地域を行き来する人にとっては都合の良い制度ですし、使い方を考えれば非常にお得。
しかし、この都区内制度では、乗る駅によっては通常の計算より運賃が上がってしまうこともあるそうです。
「マニア以外向け。鉄道を有効利用しましょう。その2『特定都市区内制度の話』」によると、都区内の北限である赤羽から福島まで買った場合がそれに相当します。赤羽~福島間の営業キロは259.6kmであり、通常であれば4,310円(在来線料金のみ)なのですが(「A表 本州3社内の幹線の普通運賃表」より)、都区内制度では都区内の中心駅である東京駅から福島駅までの料金が適用されるので、4,620円です(「えきから時刻表」をもとに計算)。
その差は310円と微々たるものですが、この都区内制度のデメリットとして覚えておいて損はないと思います。JR東日本の路線図も参照して、確認しておくと良いかもしれません。
特定都区市内」制度は全国にあり、札幌市内、横浜市内、大阪市内など、それぞれで範囲が設定されています。各地域の路線を頻繁に利用する人は、区内がどこまでなのかを調べておくと良いでしょう。
Source: JRおでかけネット1, 2, JR東日本, ceeda日記
Image: eakkarat rangram/Shutterstock.com, JRおでかけネット
Reference: えきから時刻表