長い時間を過ごすオフィスでは、少しでも座り心地の良いイスに座っていたいものです。もし、今のイスに満足していないのであれば、アップグレードを考えてみましょう。

今回は、価格・座り心地・人間工学の観点から米Lifehacker読者により選ばれたオフィスチェア・ベスト5をご紹介します。

(※価格は全て米国内での販売価格に基づき、2012年9月22日現在のレートにて日本円換算しています)ハーマンミラー/アーロンチェア

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世界で最も有名なオフィスチェアと言っても過言ではない「アーロンチェア」。人間工学を取り入れた先駆け的な存在です。最新モデルの小売価格は1200ドル(日本円で約94000円)。中古品であれば600~800ドル(約47000円から63000円程度)で入手でき、個人点やオフィス用品店ではさらに安い値段で販売していることもあります。

初代モデルは1994年にデザインされましたが、アーロンチェアは今も世界中のオフィスから100個単位で注文されているほどの人気を誇りニューヨーク近代美術館で常時販売されています。シャープなデザインながら、座り心地はとても良好。とはいえ、最近では「8時間以上イスに座り続けることは危険である」との研究結果もあり、長時間座り続けるという点に関してはアーロンチェアですら魔法のイスではないかもしれない(英文)という声もあります。それでもさまざまな体形にフィットするデザインと心地よさで、たくさんの人に愛されています。

ハーマンミラー/エンボディ

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アーロンチェアのオリジナルデザイナーにより作られた「エンボディ」は、ハーマンミラーの次世代オフィスチェアです。最新鋭のデザインを取り入れ、人間工学に基づき、背中全体をサポートします。アーロンチェアについて寄せられた多くの意見がエンボディの仕様に反映されており、肘掛けやイスの土台はそのままで背もたれだけの調節をすることも可能です。仕上がりの状態、カラー、選ぶ生地により小売価格は1000~1500ドル(約79,000円~119,000円)と、まだまだ値段の張るモデルですが、やはり座り心地はこれまでにないほど抜群です。

「ピクセルメッシュ」という伸縮性に優れた加工により、背もたれ全体が背中にフィットします。エンボディは背骨を支える面積が狭いという声や、調節がアーロンに比べると難しいという声があるようですが、それでも原文著者にとってはこれがナンバーワンのチェアなのだそう。

スチールケース/リープ

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「リープ」の大きな魅力はなんといっても手頃な価格。その上、丈夫で長持ちする構造で、幅広いカスタマイズも可能です。他と比較すると、やや仕事用チェアの要素が強めですが、とても素晴らしい座り心地で、背もたれが低いタイプのモデルであっても背中全体をしっかりと支えるデザインが魅力的です。人間工学に基づいてデザインされており、通気性に優れたクッションと、小さな穴を通って空気がイスの後部から下へと流れるようになっているため、長時間座っていても熱がこもりにくくなっています。体の形状にフィットするタイプではありませんが、肘掛けの高さからシートの深さに至るまで、パーツごとの調節ができるようになっています。あなたのデスクにあるリープは、本当の意味であなただけの物となるのです。

小売価格は1100ドル(約87,000円)ほどですが、700~900ドル(約55,000円から70,000円)程度でも販売されています。宣伝通りとても丈夫で、カスタマイズ性に富んだチェアーです。

レイナー/エルゴヒューマン

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レイナーの「エルゴヒューマン」シリーズは、長時間座っている人に向けて開発されました。デザインに関して高く評価されることはないかもしれませんが、カスタマイズ性や拡張性はバツグン。驚くことにシートから上の部分、アームの高さ、硬さ、ロッカーの張りに至るまでをそれぞれ調節できます。そして通気性メッシュや皮の張り、高い背もたれや心地良いヘッドレストについても、大勢の米Lifehacker読者から投票を獲得しました。大きめのオシリでお困りの方にはエルゴヒューマン特有の広めのシートは特に魅力的でしょう。

さらに横幅だけではなく、高さにもゆとりのあるこのチェアーは、背の高い方でも十分な背中へのサポートを体感できるでしょう。レイナーはつい最近、デザインや耐久重量をさらに進化させた「エルゴヒューマンV2」を発表しました。 V1の小売価格は600~700ドル(約47,000円から55,000円)、V2は700~800ドル(約55,000円から63000円)です

イケア/マークス

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イケアのマークスは背もたれが高く、色の種類も豊富で、生地もレザーか通気性に優れたメッシュの布から選択できます。今回紹介している他のチェアと比較すると、マークスは機能性やカスタマイズ面では劣りますが、一度座ってみれば、きっとこの座り心地の良さを体感できるでしょう(原文著者はエンボディの購入前に、実はこのチェアを買う予定だったそう)。

高さと角度の調節・固定ができますが、アームレストの幅や高さ、シートの高さの個別調節はできません。カーブしたデザインと背もたれのメッシュが背中を支えますが、まっすぐ座らない場合には、座面のくぼみはあまり深くないと感じるかもしれません。裏を返せば、それにより正しい姿勢をつくるきっかけになります。低予算で品質の良いチェアをお探しの方にオススメです。日本のイケアでも販売されており、価格は21900円(オレンジ、グリーン、ブルー)、23900円(ブラック)とのこと。

さて、これで全てのトップ5チェアが出そろいました。以下が全体の投票結果です。

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投票のランク圏外のチェアにも、一度慣れたら座り心地の良い物や、柔軟さに優れたもの、自然と姿勢がよくなる構造など、たくさんの称賛コメントがありました。さらに、ここで併せてご紹介したいチェアがハーマンミラー「ミラ」。ハーマンミラーの製品では一番お手頃な商品で700~1000ドル(約55,000円から79,000円)ほどで手に入ります。さらにコンパクトなので、スペースが限られている場合にもオススメです。

有名チェアのランクインが目立ちますが、今回のトップ5は米Lifehackerの投票に基づいたものです(投票受付は終了しましたが、投票数の集計は続いているので、こちらからお気に入りのチェアに投票を!)。

今回紹介されていないオススメのオフィスチェアをご存じの方は、ぜひコメントで教えてください。

Alan Henry(原文/訳:Rhyeh)

Photo by nkeppol.