「どれくらいの人が育毛剤を使うことになると思いますか?」
「レンガを使っている物を、1分間でできるだけたくさん答えてください」
「もし、あなたが小さな鉛筆くらいの大きさになってしまって、ミキサーの中に落ちてしまったら、どうやって脱出しますか?」
など、これらは某大手企業の就職面接で実際に飛び出た難しい質問例です。面接時の難問といえばGoogleが有名ですが、どのような会社の面接でも、このような質問をされた時のために、準備や練習をしておきましょう。
一般的な就職面接とは異なるこのような質問をされると、追い込まれた時の実力を試されているような気がしますが、かなり困ってしまうのも事実。ただし、面接者は完ぺきな答えを期待しているわけではありませんので、そこはご安心を(Googleの面接で聞かれた「米国内のホテルの数」を見事に正解した人もいるそうですが)。この手の質問では、面接者がどのような考え方をするのか、クリエイティブな問題解決能力があるか、プレッシャーのある中でどのような反応をするのか、などを見られています。
求人やキャリア関連のコミュニティサイト「Glassdoor」に、「就職面接で実際に聞かれた最も難しい25の質問」(英文)として、先のような質問の一覧が載っていました。最近の面接で実際に出された質問をもう少し見てみましょう。
Photo by bpsusf「私を面接してください。そして採用するかどうかを教えてください」──ThoughtWorks社、人材発掘担当者の面接(ブラジル・ポルト アレグレ)
「ニューヨークにはどれくらいの数の窓があるかを見積もってみてください」──Bain & Company社、アソシエイトコンサルタントの面接(アメリカ・ボストン)
「社内に多様性があることの良くない点を2~3つあげてください」──Shell Oil社、新卒面接(面接地不明)
また、「Mint」には、「(面接を受けていないで)ロースクール(法科大学院)に行ってはどうですか?」というような圧迫系の質問もあるとありました。
面接でこのような難問や圧迫系の質問が投げかけられた時は、どんな質問であれ、まずは慌てずに落ち着いて対処するようにしましょう。それから、どんな風に答えても構いませんが、たとえ答えられないような超難問だったとしても「わかりません」とだけは答えてはいけません。その問題の答えを考えながら口に出していれば、面接者にはどのような思考プロセスを辿っているのかがわかります。それに、答えを細かく分解したり、順を追って答えたりしていると、いいアイデアが浮かぶこともあります。
「HubPages」でJLBenderさんが答え方の例をいくつか挙げていました。
質問:あなたは9つのボールを持っています。そのうち1つは、他のボールよりも軽いものです。2回だけ天秤でボールを測って、一番軽いボールを見つけるにはどのようにすればいいですか?
解答例:答えを見つけるために細かく順を追っていけば、簡単に解ける問題です。最初に、ボールを3つずつ3グループに分け、2つのグループを選んで天秤に乗せます。これで一番軽いボールが入っているグループがわかります。次に、3つのボールのうち2つを選んで天秤に乗せます。これで一番軽いボールがわかります。
どちらの手順も、「天秤のバランスが崩れれば上がった方が軽い」、「天秤のバランスが均等であれば、天秤に乗せていないものが軽い」という理論です。
冒頭の「小人になってミキサーの中に落ちてしまったら...」という質問に対しては、いくつかの回答例が載っていました。例えば、「ミキサーの刃の上に乗ってジャンプする」や「ミキサーをひっくり返すために勢いよく走る」などです。
Glassdoorのページにはこの手の質問が何百も載っており(英文)、どの会社が面接でどんな質問をしたかもわかります。難問に慣れるのにチェックしておくと参考になると思います。頭の運動になって、クリエイティブな問題解決能力が鍛えられるでしょう。
また、過去記事「抱えている問題を別の言葉で言い換えるクリエイティブな解決方法」や、「創造性を育てる7つのコツ」も参考になります。特に「言い換えの解決方法」は即効性のあるヒントになるでしょう。この方法は、一般的な定義で言葉を使わずに、自分の言葉で問題を言い換えたり、問題の状況を違う論点で再定義したりすると、その問題に対して別の見方ができるようになるというもの。
例えば、「売り上げを伸ばしたいが、どうすればよいか?」という質問内容を一部変えて、5~10個の文章を作ってみてください(動詞を変えるのが簡単です)。
<解答例>
- 売り上げを増やすにはどうすればいいか?
- 売り上げを発展させるにはどうすればいいか?
- 売り上げを拡大するにはどうすればいいか?
- 売り上げを何度も繰り返すにはどうすればいいか?
- 売り上げをキープするにはどうすればいいか?
先の「重さの異なるボール」のような解決方法とは異なりますが、わずかでも新しい道筋が見えてきそうなテクニックだと思います。
面接でどんな難問がきても、涼しい顔で答えられるようになるよう、健闘を祈ります!
Top 25 Most Difficult Companies To Interview; Consulting Firms Lead The Way | Glassdoor via Mint and CNN
Melanie Pinola(原文/訳:的野裕子)