頭のなかは将来への不安だらけなのに、日々のタスクをこなすだけで精一杯。「このままでいいのか?」と自問しつつも答えを出せないという人は少なくないのでは? もしも「自分がそうだ」と感じたなら、『30代で人生を逆転させる1日30分勉強法』(石川和男著 阪急コミュニケーションズ)が役に立つかもしれません。

ポイントは、1日たった30分の勉強。受動的にではなく、能動的に勉強する時間を1日作れば、1年で1カ月もの勉強時間になるという考え方です。

1日30分の勉強なら、失う財産はありません。

誰かを犠牲にすることもありません。

そして何より、後悔することがありません。

(『30代で人生を逆転させる1日30分勉強法』52ページ)

そして勉強を続けるためには自分の強い願望を設定することが大切で、そのために

・いつまでに

・どこで

・どうなりたい

この3つを明確にすることが重要だと説いています(『30代で人生を逆転させる1日30分勉強法』55ページ)。たしかに願望がはっきりしていれば「なにを勉強すべきか」が明確になり、確実に目標を実現できそうですね。しかも、ここに提示される勉強法は、視点そのものが実にユニーク。いい例が、木村カエラのカラフルな感覚を拝借して脳を楽しませる「木村カエラ勉強法」です。

木村カエラ勉強法とは、黒のシャープペンシルや鉛筆だけではなく、好きな色を自由に使うだけで勉強が楽しくなるという発想。突拍子もないことのようにも思えますが、これは科学的にも意味のあることなのだとか。

左脳は文字を認識し、右脳は色を判断すると言われています。つまり文字を書くのに左脳を使い、原色で書くことで右脳を使うことになるのです。

(『30代で人生を逆転させる1日30分勉強法』203ページ)

他にも「勉強内容を変えられないなら、周辺を変えればいいと説く『オバマのチェンジ勉強法』」、「よい仲間を作ることで自分を向上させる『なでしこジャパン勉強法』」など、アイデアひとつひとつがはっちゃけているので、楽しみながら読み進められます。

著者は、底辺高校から夜間大学に進み、留年までしている人物。そんな人が1日30分の勉強を実践することで税理士・専門学校講師・建設会社部長と三足のわらじを履くスーパーサラリーマンになったというのですから、言葉にも説得力があります。

やっぱりリアルストーリーは響きますね。

30代に向けて書かれていますが

特に40代でこれから人生頑張ろうとしている人に

特にオススメです。

などなど、Amazonのレビューでも好評。ぜひ、読んでみてください。ただし笑えるネタが随所に仕込まれているので、通勤途中に読むと声を出して笑ってしまう危険性もあります(笑)。

(印南敦史)