ソフトウェア・エンジニアであり起業家でもあるJames Golick氏は、これまでの人生において、ずっと自身の体重に悩まされ続けていました。小学生ですでに「ポッチャリ」だった彼は、平均体重を上回る高校生となり、リッパな肥満の大学生へと成長しました。5年前、身長167cmのGolick氏の体重は、過去最大の130kgを超えました。そのときに起きたあるきっかけから、ついにダイエットを決心したそうです。今回はGolick氏が「45kgの減量に成功した秘訣」について語ります。

それではまず、私のビフォー・アフターをご覧ください。記事冒頭の写真です。

■「太っていることが当たり前」だった私でも痩せられた

減量には、現在のライフスタイルをはじめ、たくさんの犠牲を伴います。当然、とても険しい道のりです。でも、どんなに苦しくても高いモチベーションさえあれば、ルールを守って継続し、ダイエットを続けることができます。

私がダイエットを始めたきっかけは「肺炎」でした。126kgだった体重が、3週間に渡る寝たきり生活のあとには117kgまで落ちていました。当然、苦しみを味わいましたが、ダイエットに必要な「やれば結果につながる」ということを学びました。

私と同世代の方にはあまり珍しくないでしょうが、私は幼少期をポッチャリ少年として過ごしました。「痩せていた時代」などなかった私にとって、もはや太っていることが当たり前だったのかもしれません。馬鹿げた話のようですが、そのせいもあってか、自分には減量など無理だと思い込んでいたのです。

でも、私はやり遂げました。新陳代謝に問題があろうと、どんなにずっと太っていても、誰だって減量できるのです。それでは、これから私が実践した方法や食生活の見直し、その他さまざまなヒントをご紹介します。もうすでにこの記事を読むことに疲れている人がいるかもしれませんが、どうぞお付き合いください。■基本の戦略

砂糖、小麦粉を使った食品、甘味料(ステビアを除く)などの加工食品を避ける

■運動...では痩せられなかった!

私は、運動では減量することができませんでした。体が重い割には、毎回長時間、急流でのカヤックや、ダウンヒルスキーを週に4、5回ほどしていました。それなのに、脂肪をたっぷり抱えていたのです。これだけの運動量にも関わらず、減量できなかった私にエクササイズは適していませんでした。

■食事量を減らして「-10kg」

肺炎を患って体重が減った後、リバウンドを恐れ、食事量を減らすことを決意しました。メニューは普段と同じでも、食べる量だけを減らしました。パスタ、ピザ、デザートなどを十分と感じるまで食べていましたが、苦しくなるまで食べるのはやめました。それだけで、数週間後には約10kgの減量に成功しました、しかし、そこで体重の減少は止まりました。

食生活の見直しだけではいずれ停滞期が訪れるため、短期間の効果しか期待できません。半年ほど食事量を抑える方法だけで停滞期を乗り越えようとしましたが、やはりそれだけでは不十分でした。それでも私は当時の体重に満足してしまっていたので、さらに数ヶ月間は、特に別の方法を試そうとすらしませんでした。

■炭水化物を減らして「-10kg」

その後、モントリオールからバンクーバーへと引っ越した私は、さらなる減量のためにパーソナルトレーニングを受け始めました。それから食事の記録を始めたのですが、その後すぐに炭水化物の摂取量が多いことに気が付きました。当時、私はベジタリアンでしたが、大量のパンやパスタを食べていました。「もっと野菜や豆腐を取り、炭水化物の摂取量に気をつけるように」と、アドバイスされ、それだけでさらに10kgの減量に成功しました。

このダイエット中は、単に食事の量を減らしただけで、炭水化物や砂糖を口にしていました。やはりそれだけで減量し続けることは無理だと気が付き、さらなる方法を探し始めました。

■Eat to Liveを実践して「-7kg」

Eat to Live(以下ETL )とは、Joel Fuhrman博士が考案した、油、乳製品、砂糖、ジュースを避け、果物、野菜、豆、ナッツ類だけを食べる「完全菜食主義者ダイエット」です。ETLで7kgの減量に成功しましたが、1時間以上持続する満腹感を得ることができず、食べる回数は増えたものの、ずっと空腹状態でした。

とはいえ、当時、生活を共にしていた私の元交際相手を含め、たくさんの人がETLでダイエットに成功しています。事実、ETLの本を私に紹介してくれたものその彼女ですし、さらなる減量をもたらしてくれました。

人間の体はまさに十人十色です。あるダイエットで失敗する人がいる一方、とてもよい成果を出せる人もいるでしょう。万人が成功できるダイエットなど存在しませんが、私の身近なダイエット成功者に共通するのは、「加工食品の摂取を避けた」という点です。

■補足:乾癬(かんせん)とニキビがなくなった

医学界すら把握していなさそうですが、ETLのおかげで乾癬が治りました。自ら数年間試した結果、今は完全に乾癬がなくなりました。ニキビもなくなりました。

初めは、野菜が肌をきれいにしただけだと思っていましたが、その後、良い要因の積み重ねであったことに気が付きました。もちろん野菜も手助けをしますが、加工食品の摂取を止めたことが、乾癬が治った大きな原因だと思います。証拠として、少し前からまたコーヒーを飲むようになり、小さな乾癬が肌に現れ始めたのです。食べる野菜の量を増やすことで改善されているようですが、やはりそれだけではないようです。

■リバウンドを経験。さらば、ベジタリアンの日々

次の内容に関しては、抗議が寄せられるのを承知の上で、話を続けさせていただきます。私は、ほとんどのダイエット期間中はベジタリアンでした。それなのに、ベジタリアンであることが減量をより困難にしました。なぜでしょう。

自宅では、基本的に自炊をしていたので、野菜だけの食生活を送ることは簡単でした。しかし、外食したり友人の家に行ったりすると、パスタやパンや砂糖しか食べられない状況に陥り、それらを口にしては体重を増やしていました。それも、かなりのリバウンドです。

外食が大好きな私にとって、これは本当に苦痛でした。1カ月間のETLで苦労して約5kgを落としたにも関わらず、1週間で7kgも体重が増えてしまいました。このとてもショックな出来事により、約10年間に及ぶベジタリアン生活に終止符を打つという苦渋の決断をせざるを得ませんでした。

■食生活を肉と魚メインにして「-20kg」

私が現在行っているダイエット方法は、至ってシンプル。加工された炭水化物(ステビア以外の甘味料を含む)を避けるだけです。果物や野菜を中心とした食生活を送ったこともありますが、現在は肉と魚がメインの食事に切り替えています。

チョコレートやアイスクリームを食べたいかと聞かれれば、もちろん「イエス」と答えます。ベーコンやチキンウィングも食べたい時に食べられます。そして甘いものを避ける努力が報われるだけの結果が出せています。

これは、頻繁に外食する私にとってはベストな方法でした。ステーキも罪悪感を抱くことなく食べられます。そして毎回、レストランのウエイターに細かい注文をするただの厄介者だと思われないために、「砂糖・炭水化物アレルギー」だと伝えています。ダイエットに専念するために、このようなウソが必要な時もあるでしょう。

これまでに何度かパンを含んだ食事を再開しましたが、そのたびにリバウンドしてしまいました。今年の4月に、このダイエットを生涯のライフスタイルとして取り組むことを決意し、それからさらに約20kgの減量に成功しました。

■結論、続けられるダイエット方法こそが最良!

人によって合うダイエット、合わないダイエットはそれぞれ違います。だから、たとえ友達が成功したダイエット方法で減量できなかったとしても落ち込まないでください。必ずあなたに合ったダイエット方法があります。外食も旅行も大好きな私にとっては、ETLの継続は困難で、結果的に減量できませんでしたから。

ゆっくりとしか減量できないとしても、一番良いのは続けられるダイエット方法です。もし、生活習慣の見直しが必要な場合、さらに困難が伴います。だからこそ、日常生活のパターンをあまり変えないで続けられる方法こそが、ゴールへの近道です。

今と同じものだけを食べて減量することはできませんが、外食したり、食事を楽しんだりしながら減量することは可能です。その苦労が報われるだけの結果を出して、人生をよりよいものにしましょう。

How to Lose 100 Pounds | James Golick

James Golick(原文/訳:Rhyeh)

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