知っている人が誰もいないパーティーでポツンと立ちすくむ気まずさは、誰にでも一度や二度の経験があるシチュエーションだと思います。作家のPeter Bregmanさんは最近、この気まずさを解消する方法を発見したそうです。

Bregmanさんは普段、作家・コンサルタント・講演者といった、その場での自分の立場や肩書きに頼っていたのですが、そんなものに頼らない方がすぐに人と打ち解けて話せる、と実感したというのです。

パーティーで出会った初対面の人に、「はじめまして、佐藤です。仕事のことについて、ちょっとお話してもいいですか?」というような声の掛け方をしていませんか。それに対して、Bregmanさんは「仕事の話から切り出すのは間違い」と言っています。

Photo remixed from JD Hancock.

 

初対面の人に、自分の仕事の話から切り出すのは間違いです。それが、仕事の話を売り込むような会議の場であったとしてもです。人というのは、最初にあなたに興味を持ち、それからあなたの計画に興味を持ちます。ですから、まずは自分が何者かを相手に知らせて、それから計画の話をしましょう。

これが、なぜ自分の立場や肩書きを(少なくとも最初は)捨てた方がいいかという理由です。会議の場であれ、相手から何か情報を得ようとするような場であれ、このやり方でうまくいきます。

一言で言うなら「自分を売り込む前に自分自身であれ」ということです。Bregmanさんが個人的に実験してみたところ、自分を売り込まないようにしたら、充実した会話ができているそうです。

まずは相手に自分を知ってもらう、興味を持ってもらうという点では、以前にお届けした「キャリアアップにつながるアドバイスを得たいなら『質問力』を磨くべし」という記事にも通ずるところがありそうです。

誰でも心がけ次第で使えるテクニックだと思います。知らない人がたくさんいるパーティーに行くことがあれば、試してみてはいかがでしょうか。

How to Attend a Conference as Yourself | Harvard Business Review

Adam Pash(原文/訳:的野裕子)