こんにちは。ココロ社です。

Cookpadが有料レシピの販売を開始しました。個人的にはCookpadは無料のサービスなのでありがたい存在なのですが、玉石混交ぶりが悩ましいところ。同じ料理ならAll Aboutのレシピを使う時もありました。今回リリースされたCookpadの有料レシピは、書店でもよく見かける人気の本を電子化したものです。これは試す価値あり!ということで、実際に書籍版を持っているものについてCookpad版を購入し、比較してみました。

比較した本は原田慎次シェフの『ごちそうパスタ』です。原田シェフといえば、食べログのスコアは軽く4点を超え、平均予算も2万円を超えて、しかも予約困難なことでおなじみのレストラン「アロマフレスカ」の中の人。私は思わずこの本をアマゾンでポチってしまい、愛用してきました。予想以上に多彩なレシピで、買って得したと思って満足していました。ただ、根本的な問題として、本を見ながら材料をそろえたり作ったりするのって結構面倒。私はレシピを写真に撮ってEvernoteへ入れるなどのまわりくどい使い方をしていました。レシピこそ電子化を急いでほしいと思っていたので、iPhoneで見られるというのはまさしく朗報でした。

前置きはこれくらいにして、比較してみます。

 

書籍版と比較しても納得の内容

『ごちそうパスタ』の場合、書籍は1400円で80種類以上のレシピ、Cookpad版は600円で20種類のレシピが掲載されています。選定された20種類は、書籍版の中でも実用度が高いです。書籍版に載っていてCookpad版にないのは、「白トリュフのタヤリン」、「くたくた野菜のコンキリエとあんこうのフリット」など。書籍版を読んでいても「まぁーこんな料理もあるんだねー」と他人事っぽく見てしまうようなものが多かったです。量としては書籍版の3割にも満たないですが、一般的な食材を使った使用頻度の高いものだけが載っていて、損した感じはしないです。

ただ、書籍版の巻末にはリゾットとドルチェも少し掲載されていて、それがCookpad版にひとつも載っていないのは寂しいです。本のタイトルからすると優先度は低いと判断されたのだと思いますが、「焼きとうもろこしのスパゲッティ」を載せるのであれば、かわりに「栗とパルメジャーノレッジャーノのリゾット」などが載っていてもいいのでは、と思ってしまいました。


レイアウトは読みやすいが、モチベーションは上がりにくいかも

Cookpad版のレイアウトは読みやすいです。買い物をするときも、料理をするときも、スマートフォンで見られるのでとても使いやすい。Evernoteに写真を送るのは面倒なので、利便性はすごく高いといえると思います。ただ問題なのが、レシピを見たときの印象。写真は書籍版と同じものを使ってはいるのですが、Cookpad版で見ても「作りたい!」という気分にはなりにくいです。フォントやレイアウトの重要性を再認識しました。おいしそうに見えるフォントやレイアウトってあるんですね...。


結論としては、「書籍版を買って、よく使うレシピがCookpad版にも載っていたら買う」というくらいがいいのかなと思います。大判の本に印刷された料理の写真や、作りこまれたレイアウトがもたらす雰囲気は、料理をするモチベーションをあげてくれますので。とはいえ、Cookpad版を使うことで、よりレシピの活用頻度は上がりそうです。

ココロ社