シャワーを浴びたりランチを食べたりしているような、何気ない瞬間にふと天才的にいいアイデアがひらめくことがあります。この、「なぜこのようにひらめくのか」、「どのようにすればひらめきの回数を増やせるのか」についてのカリフォルニア大学の最近の研究がありました。

Photo by Ben Chau.

 この研究では、145人の大学生を対象に、2つのクリエイティブな作業をして、それから休憩を取ってもらうようにしました。休憩中、1つのグループには指示を与えてほかの作業をしてもらい、別のグループはただ単に休んでもらい、最後のグループは「思考が散漫になるような作業」をしてもらいました。

休憩後、もう一度クリエイティブな作業をしてもらったところ、最後のグループがほかのグループよりも41%良い結果を出しました。休憩前にやっていたのと同じクリエイティブな作業をしているにも関わらず、最後のグループだけがほかのグループよりも良かったのです。研究者のBenjamin Baird氏は以下のように言っています。

「この実験は、思考が散漫になるようなことというのは、すでに頭の中に刷り込まれている問題に対してのみ効力を発揮するということを意味しています。一般的なクリエイティブな問題を解決する能力が高まる、ということではないように思われます。」

休憩を取ることで生産性が上がるというのは、みなさんご存知でしょうが、この実験によって休憩を取るのに最適な時間というのが分かりました。つまり、プロジェクトの仕事や解決したい問題に関する仕事を少しした後、休憩するのがいいようです

多少思考が散漫になるような休憩を取れば、待ち望んでいたグッドアイデアがひらめく可能性が高まります。何か行き詰まった仕事や問題を抱えている人は、休憩を取るタイミングの参考にしてみてください。

Why Great Ideas Come When You Aren't Trying | Nature.com

Whitson Gordon(原文/訳:的野裕子)