こんにちは。「失業経験有り人事担当」の田中二郎三郎です。
そろそろ夏のボーナスの季節ですね。ボーナスをもらって次の会社へ転職を...と考えている方も少なくないと思います。転職活動には応募先に書類を送ることがまず第一歩。不景気も手伝って、人事担当者は応募者の書類の山に埋もれることになります。私自身も埋もれる側ですが、「せっかく内容が良いのに」と思いつつ、書類選考不合格にする応募書類が非常に多いのです。書類作成に何時間もかけたのに、ひと目で落とされる書類。あまりにも不憫に思います。記入内容より先に、受かる可能性を高めるための傾向と対策はないのでしょうか。
Photo by Thinkstock/Getty Images.よくある話に、「茶封筒」を使うと落ちるというタブーがあります。実はこれは間違いなんです。茶封筒を使ったとしても、それだけで落ちることはありません。むしろ半数くらいの人が茶封筒を使用しています。ただし、やはり純白の封筒は映えますし、100円ショップでもほとんど同価格で売っていることを考えると、「茶封筒では落ちるのではないか」と気になる人は、余計なストレスを抱えないためにも「白封筒」を使用すると良いでしょう。
むしろ気にしなければならないのは、封筒のサイズです。定型封筒を使用する方が非常に多い(むしろ履歴書用紙を買うと付属してくる)のですが、この定型封筒の最大の欠点は、履歴書・職務経歴書を折って入れなければならないという点です。折られた履歴書はかさばり、特に書類の枚数が多い方は封筒がパンパンになっていて非常に開けづらいものになってしまいます。数多くの書類選考を行っている中、なかなか取り出せない書類は非常に担当者をいらだたせます。いらだった状態で見られた書類が高く評価されることは心理的にあり得ないことなのです。また折られた書類は広げても折り目が解消することはなく、書類選考の大前提である「見やすい書類」ということを、折ってしまうことで自ら放棄してしまっているのです。それではどうしたらよいのかというと、郵便代は多少かかりますが折らなくて済む定形外封筒を使うこと。これに限ります。書類を取り出しやすいだけでなく、郵便事故の可能性も減ります。たった数十円の差で合否を決めてしまうなら、必要な投資と言えませんか?
そして次は封筒の中身です。まず送付状が添付されていない書類はマイナスポイントです。特に中途採用の場合、「この人は前の会社で、手紙やFAXを送るときに送付状を付けるという基本的なビジネスマナーを会得していないのかな」と思われてしまいます。そして書類をホチキス止めすることは論外。きちんとクリアホルダーに入れることですね。「書類を大切に扱っていますよ」と、軽くですがアピールすることができます。
最後に送付方法です。郵便で送ってくる方が大半ですが、中にはメール便を使用する方がいらっしゃいますが、大きくマイナスです。現在ではかなり減りましたが、企業はメール便自体を「DM」と考える場合もあり、不着の可能性もあります(郵便事故も同様といえば同様ですが)。メール便を使うということは、自分の書類がどうなってもいいと考えている人と考えられてしまいます。
また考えすぎて速達で送付してくる人もいらっしゃいますが、たとえば東京都内では普通郵便も速達郵便もほぼ同時刻到達です。よほど〆切ぎりぎりとかでない限り、使っても意味がありません。また書留や特定記録郵便を使用する人もいらっしゃいますが、これはプラスにもマイナスにもなりません。郵便料金が無駄になるだけです(やはり郵便事故の可能性は減りますが)。
以上のように、書類ひとつ取ってみてもチェックポイントが数カ所あり、かつだれでもできることが多いと思いませんか? しかもほとんどの物が100円ショップで売っているものばかり。少額をケチることで大魚を逸しないように、気をつけたいものです。
次回以降、書類の中身(内容)について触れていきたいと思います。
(田中二郎三郎)