「スケジュールの決まっている」メディアはどんどん廃れていきます。現代ではテレビもタイムシフト視聴が可能で、どんな番組だって見たい時間に見ることが可能です。また、毎朝出勤前に急いで新聞を読まなくても、スマートフォンがあればいつでもどこでも読めます。しかし、問題は便利さにはコストがかかるということです

 ドラマに間に合うために必死に車を走らせる必要がなくなった替わりに、車の中でスマートフォンを見つめ続けるハメになります。肝心の運転をおろそかにしてまでも、です。いったんその輝く四角い画面に捉えられてしまうと、目を離すことが恐ろしく困難になってしまいます。つまり、我々は時間を浪費しているのです。生産的な活動をするかわりに、一日中画面を見つめて過ごしてしまっています。よくよく注意しなければ、情報の過剰消費で一日を潰してしまうのです。

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これが筆者が『情報ダイエット』を書いた理由だそうです。そして、いつでも楽しめるメディアをもう一度「スケジュールの決まっている」ものに切り替えるべき理由でもあるとか。情報との関係を健康的なものに変えるのです。一日のうちでメディアを見る時間をきちんとスケジュールしておけば、Facebookのストリームを追いかけて一日を無駄にすることもなくなります

筆者はまずメールに使う時間をスケジュールしているそうです。一日に4回、1回あたり15~20分メールをチェックすることにします。この時間はメールだけに集中するとのこと。繰り返し言われてきたことですが、「便利な」通知機能の奴隷にならないでください。いつ何をするかは自分で決めるべきなのです

Facebookを見る時間も同様にスケジュールしておきます。一日をFacebookで浪費する愚をおかさなくて済むようにです。また、終わりの時間をアラームで知らせるようにしておけば、友人とのおしゃべりに没頭してしまっても、我に返ることができます。Facebookとの関わりを主体的で規律的なものにしてください

テレビ番組も同じ。「Netflix」で『How I Met Your Mother』の全160話を見られるのだとしても、その義務はないのです。たとえゴールデンタイムの番組をいつでも見られるとしても、好きなだけ見続けていいというわけではありません。テレビを見ていい時間と、そうでない時間をきちんと切り分けるべきなのです。

さらに言えば、「生産のための時間」もスケジュールしておくとよいでしょう。筆者は自著の中で、朝8時より前に500ワード書くことを推奨しています。マインドセットを消費モードから生産モードに切り替えるためです。生産の時間をスケジュールしてください。それは何かを書くための時間かもしれませんし、動画の編集かもしれません。何であれ、朝起きたらすぐ生産を始めるようにします。そうすれば、一日を生産者モードで過ごすことが可能です。生産者タイムと消費者タイムを明確に分け、よく考えてスケジュールを組みましょう

「朝一番の生産」を続けるコツは、ToDoリストに入れないことです。替わりにカレンダーに書き込んでください。きちんと時間を予約しましょう。そして、それを連続ドラマの結末を見届けるのと同じくらい、重要なタスクとして扱ってください。

Make More Time by Scheduling Your Media | The Information Diet

Clay Johnson(原文/訳:伊藤貴之)