米Lifehackerが定期的に実施している、主要ブラウザ対抗スピードテスト。ページ読み込みがさらに速くなった『Chrome 17』をはじめ、FirefoxやOperaも、2011年秋に実施した前回のテスト以降、スピードアップした新バージョンをリリースしています。そこで、恒例のスピードテストをやってみました。
今回のテストでは、『Chrome 17』、『Firefox 10』、『Internet Explorer 9』、『Opera 11.61』を対象に、これまでの方法に準じて実施。手動で計測するユーザエクスペリエンスと、JavaScriptやCSSベンチマークとをうまく取り入れ、起動時間、タブ読み込みなどを比較しました。また、今回は新たに、Chromeのプリレンダリング機能を見るためのテストも追加。なお、これまでと同様、すべてのテストはWindowsで行いましたが、コンピュータによって各ブラウザの実際のスピードは異なりうることをご了承ください。
ちなみに、実際のブラウザ使用では問題になるケースがほとんどないため、グラフ化はしていませんが、9つのタブを開かないときのRAM使用量を計測したところ、Chromeが42MBで最も少なく、次いでOperaが48MB、FirefoxとInternet Explorerが63MBという結果になりました。Chromeに関していえば、複数のタブを開いたときのメモリ管理に改善の余地あり、という証かもしれません。
ブラウザのランキングを総計してポイントをつけ、総ポイントに対する割合を算出したところ、次のような結果になりました。なお、メモリ使用量のスコアについては「拡張機能あり」と「拡張機能なし」で、それぞれ半分づつのスコアにしています。
- Chrome 17:69%
- Firefox 10/Opera 11.61:63.2%
- Internet Explorer 9:48%
Chromeは、今回のテストで初の1位を獲得。プリレンダリング機能とJavaScriptテストの好記録が影響したようです。次いで、FirefoxとOperaが、2位を分け合う結果となりました。Firefoxはメモリ使用量、Operaはタブ読み込みとCSSテストのおかげでしょう。一方、Internet Explorerは各テストともいい位置につけましたが、1位を獲得したテストはありませんでした。
もちろん、言うまでもなくスピードだけがブラウザの差別化要因ではありません。各種ブラウザはそれぞれ独自の機能や特徴を持っています。また、このスピードテストからもわかるように「スピード」といっても、起動時間からタブの読み込み、メモリ使用など、様々なポイントがあります。たとえば、Chromeはアドレスバーからのページ読み込みは一瞬ですが、ブックマークの読み込みや古いセッションの復元には、多少時間がかかります。Firefoxは、過去の経緯からメモリ使用量の改善に力を入れ、これを達成。Operaは、タブの読み込みにおいて驚異的なスピードを持っています。
今後もそれぞれの特徴を磨きつつ、さらなるスピードアップを目指し、各ブラウザがしのぎを削ってくれることでしょう。次回のスピードテストも、お楽しみに!
Whitson Gordon(原文/訳:松岡由希子)