iPhoneデフォルトアプリの「ボイスメモ」ほどシンプルな機能のものはありません。しかし、この世には他にもiPhone用のボイスレコーディングアプリが存在します。中でも米Lifehacker編集部イチオシは、録音の管理機能が豊富で簡単に共有できる『Audio Memos』です

 

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Audio Memos

  • iPhone
  • 85円(無料
  • ダウンロードページ

  • ■機能・特徴

    • 大きな音で録音でき、聴き取りやすい。
    • 録音したものをメールで送ることができる。
    • USB(iTunes)やWi-Fi(WebDAVやFTP)でPCに移行できる
    • 録音できる長さは(デバイスの容量がある限り)無制限。
    • 録音したものの検索や並べ替え、フィルタリング可能。
    • iCloudに保存できる。
    • 録音の一時停止や再スタートができる。
    • データ同士を連結できる。
    • 録音データに画像を添付できる。
    • 間違った場合は一部だけを再録音できる。
    • 録音したものにマーカーをつけられる。
    • プライバシー保護のためにアプリへロックパスワードを設定できる。
    • 「Bluetooth mic」で録音できる。
    • 録音品質を調整できる。

    ※注 Audio Memosには驚くほど多くの機能と設定があるので、以上はほんの一例です。ダウンロードページで機能一覧を確認してください。


    ■特にすばらしい点

    Audio Memosは、いわゆるボイレコアプリの中でもかなり機能の豊富なアプリです。単に音声を録音するだけなら、iPhoneのビルトインアプリのボイスメモのようですが、録音したものに手を加えられるところがこのアプリの利点です。戻ったり、再録音もでき、マーカーを追加したり、新しい録音を既存のデータに追加したり、すでに保存してある複数の録音データを連結させることもできます。録音したものはすべてメールで送れ、Wi-Fi経由でWebDAVやFTPを使ってパソコンに移行できます。録音品質の調整もでき、かなり細か設定が可能です。また、有料アプリを購入すると、さらに15の機能が追加されます。お金を払う前に15日間使える無料のお試し版があるので、まずはそちらから使ってみてはいかがでしょうか。

    ■改善してほしい点

    最初にAudio Memosを起動すると、少し戸惑うかもしれません。録音は普通にできると思いますが、録音に追加できる機能がたくさんあるため、情報が多すぎて使いたい機能を探すのが大変かもしれません。とはいえ、Audio Memosにアプリの主要な機能の使い方を教えてくれる入門ビデオがついているのは良いです。そのビデオは約9分と少々長いのが玉にキズですが、それを見終わる頃には何となく使い方がわかっているでしょう。ちなみに米Lifehacker編集部で使ってみたところ、いくつかの問題点も発見されました。例えば、録音を開始時に録音ボタンを2回押さなければなりませんでした(録音に何かを追加する場合は3回で、これが正常な動作のようです)。実際にはバグのような問題ではありませんが、そういう点があるということです。

    ■競合アプリ

    iOSのビルトインボイスレコーダーアプリの『ボイスメモ』は、明らかにこれの対抗馬です。iPhoneに最初から入っている上に削除することもできないので、これで十分であれば、ほかのアプリをダウンロードする理由はありません。万が一知らない人のために機能を説明すると、音声を録音でき、iTunesに録音したものと同期が可能(そのように設定していれば)、メールやMMSでその録音を送ることもできます。インターフェイスはわかりやすく、きちんと動作しますが、それ以上のことはできません。

    DropVox』(170円)は、筆者の個人的なイチオシです。録音するだけで数秒後にそれがDropboxに保存されます。それだけの機能なので、Dropboxユーザーにしか使い道がなく、ベストアプリには選ばれませんでした。録音したものをつねにパソコンに送りたいという場合は、このアプリを使うのが一番速くて簡単です。筆者の個人的な使用感としては、録音品質はすばらしいとのこと。

    QuickVoice Pro』(250円)もしくはiTunes App Storeの正式名称によると『QuickVoice2Text Email(PRO Recorder)』は、イチオシの中でも上位のアプリですが、かなり残念なところもあります。音声録音は他のアプリと同様ですが、特筆すべき機能もいくつかあります。まず、録音したものを着信音としてメールで送ることができ(すごく便利な機能ではありませんが、ほかにない機能です)、さらにすばらしいのは、録音したものをテキストとしてもメールで送ることが可能なところです。人の手で文字に起こされたかのように送られるとでも言いましょうか、しかもかなり正確(日本語に対応しているかは不明です)。欠点は、翻字の対応時間が最大で30秒ということでしょう。10分、せめて1分でも対応してくれれば、かなり大きなメリットになったと思います。現在の対応時間ではキラー機能にはなり得ないので、そこまでの評価にはならないでしょう。

    Recorder』(85円)は、ベーシックなボイスレコーダーアプリですが、通話も録音もできるスグレモノ。通話を録音したいという人には、このアプリがオススメです。通話は別に録音しないという人は、別のアプリにしましょう。ただ注意した方がいいのは、通話を録音するのが有料だということ。1時間で2米ドル(約155円)、8時間で13米ドル(1000円強)かかります。ちょっと高いと思うかもしれませんが、それは筆者には通話を録音する必要がないから、そう感じるだけかもしれません。

    Adam Dachis(原文/訳:的野裕子)