たくさんのニュースフィードを購読していると、時々フィードやフォルダの多さに圧倒されて、辟易することがあります。そこに、「できればすべてのニュースや情報を受け取りながら、何とかうまく管理する方法はないのでしょうか?」というお悩みが、米LH読者さんから寄せられました。心配しなくても、いらないものをほんの少し整理したり、フィルタリングしたり、優先順位を付けることで、見やすくて管理しやすい自分だけのフィードを作ることができます。
■購読しているRSSを整理する
まず最初に、全然活用していないフィードは排除していきましょう。まったく更新されていないもの、他のところでも手に入るような情報がほとんどのもの、単に全然読んでいないものなどが該当します。これらはリーダーのスペースを無駄に取るだけで、本当にほしい情報を見つけづらくする邪魔な存在でしかありません。
Googleリーダーを使っている場合は、「すべてのアイテム」の下にある「トレンド」のレポートを参照して、「登録フィードのトレンド>あまり更新なし」のタブから、必要のないフィードを削除していきましょう。
次に「登録数が最小」のタブをクリック。ここにあるフィードは、特定しやすい検索ワードで更新したものを見つけやすいことがあります(例えば、テレビを買おうと思っていた時に購読したAmazonの価格履歴フィードなど)。また、サイト自体が検索しやすいものの場合もあるでしょう。どちらも、特に必要がなく削除できるものがないか調べてみてください。
毎日更新されたフィードが大量に送られてくることも、問題の一因です。「頻繁に更新」のタブで、更新数の多いフィードをよく見てみましょう。興味があれば購読をやめる必要はありません。以下にフィードのフィルタリングの方法をご紹介しますので、それを使えば関連するポストが見やすくなると思います。
Googleリーダーだけでなく、他のWebベースやデスクトップのニュースリーダーでも同じような機能のツールはあります。Macのニュースリーダーで、ライフハッカーがイチオシなのは『NetNewsWire』で、Windowsでのイチオシは『FeedDemon』です。どちらも更新がしばらく滞っているものは「化石」と表示してくれるので、すぐに購読をやめられます。
ポストの重複しているフィードはないかを調べましょう。似たようなサイト(特にニュースサイト)を多く購読している場合、ほとんど同じコンテンツがあることもあります。特定のトピックスに関する情報を集約しているサイトは、他のフィードと情報がかぶることも多いです。一番情報を網羅しているものや、更新が頻繁なものだけに絞ることを考えてみましょう。
また、フィードでGoogleアラートを使うのは慎重に。筆者は、ノートパソコンやAndroidに関する普通のトピックスがRSSで配信されたら、Googleアラートが出るように使っていたそうですが、その後そのような内容のニュースもフィードでカバーするようにしたので、結局情報が二重、三重にかぶってしまい、リーダーのフォルダに同じ記事がある状況になってしまったとのこと。Googleアラートは、一般的な単語で使うよりも、レアな単語や見つけにくい情報を探すのに使った方が良いでしょう。必要に応じて、Googleニュースで検索するだけでもいいと思います。
ライフハッカーのように、いくつかのカテゴリにまたがりそうなサイトでない限りは、複数のフォルダでフィードが重複しないようにしましょう。ギズモードが「テックニュース」と「ガジェット」のフォルダ両方に入っている必要はありませんよね。
最後に、本当に見たいフィード、読みたいフィードのカテゴリについて考えましょう。大量のトピックスの中には、何となく興味があるものもあるでしょうが、カテゴリ毎に本当に必要な情報は何なのかを、キッパリと判断した方がいいです。例えば、筆者は「グリーンな生活」というフォルダを使っていましたが、そのトピックスには興味があるものの、本当に毎日、毎週、毎月必要な情報があるという訳ではありません。突き詰めて考えていくと、減らせるものがあるのではないでしょうか。
■フィルタとチューニングで読みたいポストだけを見る
フィードをきちんと精査して購読していても、1日に届くポストがあまりにも多い場合は、本当に読むべきものだけを見るためにフィルタリングした方がいいでしょう。例えば、新しいダウンロードに興味はあるけど、Appleのデバイスには興味がないという場合、フィルタやそのサイト用のサブフィードを使って、そういうポストだけを抜き取るようにします。
例えばライフハッカーであれば、色々なフィードがいくつもできます。フィードすべてを購読することもできますし、その日の投稿の上位いくつかだけにしたり、タグでフィードをカスタマイズ(例:「トップ」「Mac OS X」「ソフトウェア」など)することもできます。
サイトに合わせたフィルタを作るには、以下のようにいくつかの方法があります。
- オンラインサービスの「FeedRinse」を使えば、キーワードやタグ、ライター、口汚いような言葉でも、購読毎にポストをフィルタリングできます。
- Chrome×Googleリーダーのユーザーであれば、フィード・フォルダのフィルタのユーザースクリプトを使うことが可能です。これを使えば、フィードの上部に個々の購読やフォルダをキーワードで選り分けた、フィルタリングボックスを追加できます。
- 多くのフィードを合体して精査したり、フィルタリングしたり、フィードを翻訳できる「Yahoo Pipes」などの、RSSフィードをハッキングするツールもあります。
色々なデバイスでRSSを読むことがあるならば、FeedRinseを使うのがオススメです。Googleリーダーのフィルタは必要に応じてフィルタリングできます。本当にフィードをチューニングしたいのであれば、Yahoo Pipesを使ってみるといいでしょう。
■フィードに優先順位を付ける
自分にとって一番価値のあるフィードと、それに関連するトピックのポストがすぐに見られるようにするには、きちんと管理をしましょう。管理に便利な方法はいくつかあります。使いやすいものを選んでみてください。
Googleリーダーの記事を整理するには、フォルダを優先順位でグループ分けしたものにするといいです。分け方は、一番上はお気に入りの(毎日読む)フィード、次に重要な情報ソース(サイトに行く)、その次の情報ソース(その他の新しいフィード)といった具合です。この法則をフィードにも当てはめ、朝イチで読みたいものを一番上にします。ラベルは「- お気に入り」という風にすると、大抵のニュースリーダーで一番上にきます。テック系のニュースは「- テック系ニュース その1」、「- テック系ニュース その2」というフォルダを作れば、溺れそうになるほど多いテック系のニュースもわかりやすく管理できます。自分にとって興味深いカテゴリを、同じように階層分けするといいですよ。
そのフィードをいつ読みたいか? という、時間でグループ分けする考え方です。日毎(その中でも午前と午後で分かれるでしょう)、週毎、月毎といったように、どのくらいの間隔で情報を追いかけたいかをグループ分けします。平日と週末、夜という分け方もアリです。
おそらく、トピックス毎にフィードを管理する方法が最も一般的でしょう(興味の範囲が広い人は特に)。しかし、これまでにも書いたように、フォルダが多い場合、内容がかぶってしまうことに気をつけなければいけません。サブフォルダが作られるニュースリーダーは便利です。Googleリーダーには、今はサブフォルダの機能はありませんが、「Nested Folders」というユーザースクリプトを使えば、サブフォルダを作れ、階層構造にできます。
もちろん、上記の方法を組み合わせて使ってもいいです。購読しているフィード毎に、ポストに優先順位を付けるのもいいでしょう。
■フィードをもっと効率よく読む最後に、これまでの方法で適切にフィードを整理できたら、キーボードのショートカットやアドオンなどを使って、効率よくニュースリーダーを読んでいきましょう。
覚えておいてほしいのは、RSSはメールより日々の新聞に近いものだということです。購読しているすべてのポストを、毎日きちんと読まなければいけないわけではありません。常に新しいニュースはやってきます。つまり、義務的に処理するのではなく、せっかく好きで購読しているものですから、楽しんで読んでくださいね!
Melanie Pinola(原文/訳:的野裕子)