とかくモノが増えがちな現代人にとって、定期的な整理整頓は必須。そこで、整理整頓の達人Julie Morgenstern氏は、著書『Organizing from the Inside Out: The Foolproof System for Organizing Your Home, Your Office, and Your Lifeワーキング・ウーマンのための超整理法)』で、「SPACE」という整理整頓法を提唱しています

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 「SPACE」の説明に入る前に、自分の整理整頓法を見直す際、気をつけるべきポイントを確認しておきましょう。

この書籍によると、整理整頓の仕組みは、すでに自分がやっていることをベースにすべきだとか。他人の整理整頓術にそのまま順応しようとすると、難しくて挫折しがちです。たとえば、家に入ったらすぐに鍵を置く習慣のある人は、キッチンにキーラックを置いても意味がありませんし、請求書の処理をダイニングテーブルでやっている人は、書斎よりもキッチンに書類用ファイルを置くほうがずっと使いやすいでしょう。すでにある習慣をすべてそのまま継続することは現実的でないにしろ、既存の習慣をより多く活用できれば、整理整頓は継続しやすくなります

以上を前提とし、整理整頓法「SPACE」を詳しく見ていきましょう。

「SPACE」とは、「Sort」、「Purge」、「Assign」、「Containerise」、「Equalise」という5つのステップから成る、整理整頓プロセスです。それぞれのプロセスの頭文字をとって「SPACE」と名づけられています。

具体的な手順は、次のとおり。

Sort(仕分け)

部屋にあるすべてのものをチェックし、自分にとって意味のあるカテゴリでグループ分けしましょう。カテゴリは、自分の嗜好や習慣に合わせることが必要です。また、別の部屋にあるべきものが見つかったら、ダンボールなどのボックスに「一時避難」させ、後でまとめて元の場所に戻しましょう。このテーマについては、ライフハッカーアーカイブ記事「場違いなアイテムを一時退避! 『何でもボックス』による整理術」も、あわせてご参考まで。


Purge(廃棄)

それぞれのカテゴリから、壊れているもの、不要なもの、関係ないものなどは取り除きましょう。Morgensternさんは「最近使っていないものは、捨てるべし」という主義ですが、それぞれの個人的な判断こそポイントです。ただし、何も捨てられないとすべてをスッキリ整理整頓するのは難しくなるかもしれません。


Assign(場所の割り当て)

モノを仕分けできたら、それぞれのグループの保管場所を割り当てましょう。自分の好みや習慣に合わせ、スペースの制約を考慮すること


Containerise(収納)

本は本棚に、買い置きの電池は収納コンテナにといったように、それぞれを収納するためのアイテムは重要です。とはいえ、無駄遣いしないためにも、どのように整理整頓するかがわかっていない状態で収納グッズを買うのは、避けたほうが無難。まずは、以上の1~3を経た後に、必要かつ適切なアイテムを買い求めましょう。このテーマについては、ライフハッカーアーカイブ記事「収納グッズでお金を無駄遣いしないためのコツ」もご参考まで。


Equalise(定期的な調整)

整理整頓された状態を保つには、定期的に片付けるのがポイント。よく使う部屋は毎日、あまり使っていない部屋なら週一回程度プチ整理を行い、元の場所に片付けましょう。また、Morgensternさんは「SPACE」法に基づく整理整頓を6~12ヶ月ごとに実施するよう、提唱しています。


「SPACE」法は仕事場や寝室など、どこでも適用できます。2011年も残り一ヶ月足らず。このプロセスを参考に、新年を迎える前にちょっと大掛かりな整理整頓をしてみてはいかがでしょうか?

Angus Kidman(原文/訳:松岡由希子)