3月に起きた東日本大震災のように、災害が大規模の場合に何より急がれるのが(なるべく安全な)水の確保。

一般に各家庭における水や食料の備蓄量の目安は、公的支援や救援物資が行き届くまでの「3日間分」が推奨とされています。しかし、首都圏などで買い占めが発生したのは記憶に新しいところです。Yahoo! 検索スタッフブログ「東日本大震災で被災地の人は何を検索したのか」からも、ライフラインとしての水道の重要性が伺えます。

 いざというときに備え、容量の大きい浴槽や洗濯機に常に水を張ったり、ペットボトルや鍋に水道水をくみ置きしたり、皆さんが日ごろからできる限りの準備をしておいたとしても、災害は突然やってきます

せっかく蓄えた水が役に立たないという状況で被災したり、備蓄分では足りなくなるという可能性も...。あるいは備蓄用容器が破損して、ろくなものが手元に無いという事態に陥ってもパニくらないよう、給水用タンクを身近なモノでまかなう方法は、覚えておいて損はないです。水は飲用以外にもトイレ排水や洗濯、火災発生時の初期消火などに使用でき、たっぷり蓄えておいて困ることはありません。

水の運び方の工夫としてよく知られているのは、段ボールやバケツにゴミ袋をかぶせる方法です。その方法はとてもシンプル。ダンボール箱内に収めたゴミ袋に水を入れたら縛ります。それだけです。袋だけだと破れやすいので、段ボールごと水袋を運んでしまえ! というわけですね。

「Instructables」のメンバーのyoav_libermanさんは、このゴミ袋とダンボールを利用した緊急貯水タンクに注ぎ口を作って、そのまま水が使えるように改良しています。

必要なもの

  • きれいなゴミ袋(プラスチック袋、ポリ袋、ビニール袋)
    ※ 比較的厚口のものが好ましい
  • 段ボール箱
  • 切れ込みを入れるカッターやハサミ
  • 口を結ぶ輪ゴムやテープ


作り方

  1. 入手した段ボール箱を、底が抜けないように補強する。
  2. 箱一面の下隅に、先端が線状に尖った逆三角形を切り取り線どおりに切り抜く(記事冒頭の左画像を参照)
  3. ゴミ袋の口を広げて段ボール箱の中に入れ、袋の一端(蛇口に当たる部分)を逆三角の穴から引っ張り出し、段ボール箱から蛇口が出ている状態にセット。ゴミ袋を2重にしても可。
  4. 袋の中に水を満たし、空気になるべく触れないように袋の口をしっかり固定する
  5. 蛇口となった袋の端に穴を開け、注水後は線状に走る切り込み部分に蛇口部分をねじこんで栓代わりに締め付ける


大雑把な利用イメージとしては、紙パックに蛇口(コック)がついた「ボックス・ワイン」の雰囲気を想像してもらえると、箱からジャーっと出てくるのが把握できると思います。この方法なら、空き容器の寄せ集めなどよりも多くの水を給水所から避難所などへ運べ、保存することができますね

「備えあれば憂いなし」。非常時に水を多く確保するならこれもやっとけ! という突っ込んだ役立ちコメント、実体験に基づいたより実践的なアドバイスなどがあれば、ぜひ教えてください。

A water tank for emergencies made from a cardboard box and a trash bag | Instructables

DAVID GALLOWAY(原文/訳:kiki)