日本で育った日本人の大人ならば、中学生から英語を学び始め、高校や大学までで一旦終わってしまった人が大半だと思います。学校で習う英語はどちらかというとアメリカ英語語寄りですが、イギリス英語の要素も含まれ、外国人講師はオーストラリアやアジアの英語圏出身だったりするため、ある意味プレーンで、特徴のない英語です。
基本の英語を学んだ上で、それを自分の言葉にする訓練を私たちは受けてきませんでした。大人になってから英会話学校に通っていても、TOEICや英検の勉強をしていても、自分らしさを表現する英語については学んでいません。
毎日使っている日本語においては、自分のいる環境や人間関係によって使い分けたり、はやり言葉を使ってみたり、と変化が見られます。より自然な、あなたらしい英語を話すためには、英語をお勉強と見るのではなく、「英語と共に生きる」というのはどうでしょうか。
そのためにはいろいろな方法があります。思い切って英語圏に引っ越すとか、英語を話す友人や恋人を作るとか、英語を使う仕事に就くとか。そこまではできないという人は、英語で日記を付けるとか、自分の好きなことを英語で学ぶとかでもいいと思います。何か新しいことを、日本語を通さずに英語で直接学ぶというのもいい方法です。
英語を勉強する理由の一つとして、いろんな国の人と友達になりたいから、というのをよく聞きますが、友達になるためには自分をアピールして、その人にあなたのことを好きになってもらわないといけないですよね。そのときに学校で習ったままの特徴のない英語を話していたら、あなたという人となりは、十分に相手に伝わりません。それはとてももったいないことです。
あなたは何に興味があって、どんなことを考えている人ですか? 人を笑わせるのが好きな人だったら、英語でもジョークを飛ばせるようになりたいですね。心の優しい人ならば、思いやりの表現を身につけておきたいですよね。また、得意な分野があって、自分の力を世界の舞台で試したいのなら、英語で専門分野を熱く語れるようになっておきたいものです。
あなたの魅力が、英語でも十分相手に伝わりますように。
(山内純子)